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Welcome to my blog!! 10年ぐらいほったらかしでしたが、2021年2月にまさかのリニューアルオープン。
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2日間、気合いの乗りつぶし旅へ。


今回は名鉄と名古屋の地下鉄の乗りつぶしを完了させる話です。これまでに乗った路線と合わせると、めでたく全線制覇になります。観光タイムは特に設けておらず乗ってばかりの話なのであらかじめご了承ください。

名鉄といえば記念すべき初回の旅行記のメイン鉄道でもあり、当時のことも思い出しつつの旅行となりました。路線図を見ていただくとどんなルートで進んだか分かりやすいかもしれません。それでは初心に戻ってスタート!


何に乗って、どこへ行ったか

● 主なJR路線: 東海道本線・飯田線
● 主な私鉄路線:名古屋鉄道、名古屋市交通局、愛知環状鉄道、愛知高速交通
● バランス:[観光] ・・・・★[鉄道]


◆Day 1◆ 豊川線・蒲郡線・西尾線に乗る

いろいろあって前日は豊橋で泊まっていたので、早朝から乗りつぶしに出発できます。…が、二度寝してしまい全行程が半時間遅れになりました。まあ大都市圏や大手私鉄だと本数が多くて特に問題はありませんね。

名鉄の二日間乗り放題きっぷを片手に出発。まずは豊橋から国府(こう)に向かいます。そして国府から豊川線に乗って豊川稲荷へ。

乗りつぶしのために豊川稲荷への参拝は残念ながら見送りました。豊川稲荷駅の横にあるJR豊川駅から飯田線で再び豊橋駅に戻ります。

JR豊川駅の改札階にはビックリ目のきつねの置物と、豊川市のキャラクター「いなりん」のパネルが置いてありました。またいつかじっくり観光に来てみたいところです。

豊川から豊橋を経由して蒲郡までJRに乗り、蒲郡からは再び名鉄線へ。次は蒲郡線に乗ってみました。蒲郡線は廃止の危機に瀕しているそうで、行けるうちに乗っておきたい路線です。

西浦駅を出ると車窓に海が見えてきました。名鉄から海が見える区間はそう多くない(と思う)ので嬉しいですね。ただやはり乗客は少なめ。土曜日の昼前ですが2両編成でも充分でした。

蒲郡線は吉良吉田で西尾線に乗り換えができます。両線の線路はつながっているものの直通運転はされていません。吉良吉田から西尾線に乗って北へ。


三河線・豊田線・瀬戸線に乗る

続いて名古屋本線の知立(ちりゅう)から三河線の北側に乗ってみました。碧南~猿投(さなげ)と南北を結ぶ三河線ですが、途中の知立で系統が分断されています。なお南側の碧南までの区間には乗ったことがあるので今回は乗りません。

知立駅は大規模な高架工事中の様子。今後どのような景色に変わっていくのでしょうか。

三河八橋付近には複線化用地と思われる部分があり、近くを走っている愛知環状鉄道線のようでした。30分ほど乗って終点の猿投に到着しました。

猿投から梅坪まで戻って豊田線に乗り換え。赤池からは地下鉄鶴舞線に乗り入れることになってややこしいので、一度改札を出て名鉄の乗り放題きっぷから地下鉄の「ドニチエコきっぷ」に切り替えました。3分で行って戻ってくるのはちょっと忙しないです。

地下鉄で栄駅まで出てから瀬戸線へ。現存する名鉄線のうち唯一他の路線と線路がつながっていません。地下鉄からの乗換駅である栄町駅は地下にありました。

瀬戸線は駅間が短かったです。2021年10月のダイヤ変更で減便され、昼間が普通列車だけになっていました。このご時世、仕方のないことですがどこの鉄道会社も減便の流れですね。インバウンドで大賑わいだった2019年までの勢いはどこへ…。


リニモ・竹鼻線・羽島線・尾西線に乗る

瀬戸線の終点の尾張瀬戸で折り返し、新瀬戸で愛知環状鉄道線に乗り換え。さらに八草から愛知高速交通(「リニモ」の方が有名ですね)に乗ります。人生初のリニモ、これは楽しみです!

リニモといえば愛・地球博への旅客輸送でも話題になっていました。当時は愛知万博には行かなかったものの、リニモには一度乗ってみたいなと思っていたので今回乗れて良かったです。

丘陵地帯を走る路線であり、そこそこ高低差があります。スピードも速めでジェットコースターみたいでした。発車の時の「カチャン」という音に毎回びっくりしつつ終点の藤が丘へ。

藤が丘手前でまさかの地下に潜りました。藤が丘からは地下鉄東山線に乗り換えるため、これは連絡良好やな!と思っていましたが…地下鉄のホームがなぜか2階にあり乗り換えにかなり時間がかかりました。なんやこれ。


名古屋から再び名鉄に乗り、笠松から竹鼻線・羽島線に乗ります。元は竹鼻線の江吉良(えぎら)まででしたが、新幹線駅の岐阜羽島と接続するために新羽島まで羽島線として一駅延伸されたとのこと。

羽島市は繊維の街だそう。いつも通過するだけの岐阜羽島駅の駅前を初めて散策することができました。

名鉄一宮まで戻ってから尾西線に乗り換えました。尾西線は何と3つの運転系統に分断されており、この日は最も北側の玉ノ井方面にのみ乗りました。系統を分ける名鉄一宮ではまさかの縦列停車!テンションが上がります。

11月下旬ということで、17時過ぎながらすでに外は暗かったです。代わって出てきた満月がめちゃ綺麗でした。そういえば前日の部分月食も良かった。

日も沈んだので今日はもう終わり…のその前に地下鉄名港線だけ乗っておきました。地下鉄なら車窓は特に何もないので、日が沈んでからも気にせずに乗り鉄できます。景色も見たい派の私の、ちょっとした乗り鉄のコツです。


ちなみにこの日はプロ野球日本シリーズでオリックスが劇的サヨナラ勝ちをしていた日でした。最後の方だけテレビで観られましたがシビれましたね!良い試合が続いた日本シリーズでした、という旅行に関係ない話をして一日目を終わります。


◆Day 2◆ 築港線・常滑線に乗る

2日目も名鉄からスタート。常滑線に入って大江駅から築港線に乗りに行きます。名鉄名古屋駅のこの停車駅表示、古いシステムながらなかなか分かりやすくて良いですね。

築港線はJRの和田岬線などと同じく平日朝夕の通勤客輸送に特化していて、土休日にはほとんど本数がありません。乗りつぶしには計画が必要です。

築港線の途中にレアなものを発見。まさかのダイヤモンドクロスです!同年10月に乗った伊予鉄もう少し前に行った高知のとさでんでも通っており、それ以来のダイヤモンドクロス通過でした。こうして直交しているタイプはなかなかレアです。

東名古屋港で折り返して大江に戻り、常滑線で太田川に向かいました。


河和線・知多新線に乗る

太田川から河和線に入って河和方面へ、細長い知多半島を南下します。車窓から見えるのは田園風景がメインでした。

終点手前から左手にちょっとだけ海がチラ見え。蒲郡線もそうでしたが名鉄から見える海は控えめですね。

河和線の富貴駅からはさらに知多新線への分岐があります。名古屋本線から数えて実に3回も分岐してやっと知多新線に入ることができるのです。本線からここまで分岐する盲腸線、なかなか類例がないのでは?

下の写真の左側が河和線、右側が知多新線です。知多新線は複線用地があるものの単線でした。意気揚々と建設したけども結局需要が伸びなかった…という想像がついてしまうのですが、実際どうなのでしょうか。

終点の内海駅の、バリアフリーもくそもない昭和感に惹かれました。どことなく物寂しい構内。写真と言葉では伝えられないので一度行ってみてほしい場所です。

これで知多半島の路線を無事に完乗できたので、内海から特急で名鉄名古屋方面に戻ります。

行きの時は気付かなかったのですが、常滑線と河和線の分岐駅である太田川駅はなんと多段高架なんですね!こういうダイナミックな配線を見るとワクワクしますね。


犬山線・広見線・小牧線・尾西線に乗る

続いて犬山線の列車に乗り換え、犬山から広見線にさらに乗り換えました。こちらは見慣れた田園風景。可児市内に入ると少し住宅街になりました。

広見線は新可児駅で運転系統が分断されており、終点の御嵩(みたけ)駅に行くには新可児駅での乗り換えが必須です。なお、新可児駅までは中部国際空港駅からの電車が直通しています。

御嵩で折り返して再び犬山へ。小牧線で名古屋市内に戻ります。犬山駅構内からは電線に阻まれながらも犬山城が見えます!懐かしの初回旅行記以来の登場ですが、今回は時間がないのでこれだけです。

小牧線の列車は地下鉄上飯田線を経由して、名城線の平安通駅まで直通しています。なお上飯田線は上飯田駅と平安通駅の2駅だけしかない超短い路線ですが、小牧線と地下鉄を結ぶ重要な役割を担っています。

で、この上飯田線に乗れば名古屋の地下鉄完乗となります。やったね!

車窓を眺めていたところ小牧付近で未成のモノレールらしき構造物を発見。何やろ?と思って調べてみると、桃花台線という既に廃線になってしまった路線の遺物だったようです。未成ではなくもう終わっていたのでした…。

平安通から地下鉄を経由し、金山から再び名鉄線へ。もちろん地下鉄は名鉄乗り放題きっぷでは乗れないため、金山で精算する必要があります。小牧線から乗り入れてきた旨を申し出れば簡単に精算してもらえるのでご安心を。


須ヶ口駅から津島線に入り、津島駅からは尾西線の最も南側の区間へ。尾西線の末端にある弥富駅はJRとの共同駅で、対面での乗り換えが可能になっていました。いつもJR関西本線の快速で通過している駅なので全く知りませんでしたね…。

弥富から津島に戻り、尾西線3系統のうち乗り残している区間である津島~名鉄一宮の列車に乗りました。途中の森上~山崎には銀杏が数多く植わっており、イベントも開催されていた様子で賑わっていました。秋の風景です。

そして名鉄一宮まで乗ってついに名鉄線の全線完乗達成です!もちろん達成感がありますが、なかなかのハードスケジュールで疲れました。あとはもう帰るだけ。


帰りは近鉄名古屋から特急ひのとりをチョイス。めっちゃ混んでいました。2時間を贅沢空間で過ごして今回の乗り鉄旅はおしまいです。乗り鉄的にはとても収穫のあった二日間でした。

次は、関西を走るJRの特急に乗って鳥取と和歌山に行った話を書きます。




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一泊二日で富山県内をメインにめぐってみました。


今回のメインは富山県!高岡は同年1月の大雪に直撃してしまったのでそのリベンジ、そして黒部峡谷はトロッコ列車に乗りたいということで、今回の旅程を組んでみました。それでは早速スタートしましょう…


何に乗って、どこへ行ったか

● 主なJR路線: 北陸本線、東海道本線
● 主な私鉄路線:あいの風とやま鉄道、万葉線、富山地方鉄道、黒部峡谷鉄道、北陸鉄道
● 主に行った場所:高岡大仏、黒部峡谷、宇奈月温泉、埋没林博物館、海の駅蜃気楼
● バランス:[観光] ・・・★・[鉄道]


◆Day 1◆ 万葉線のドラえもんトラムに乗る

今回も時間の節約ということで夜行バスでスタートしました。夜明けの近い富山駅前には6時頃に到着。人が少なく、雰囲気もどことなく幻想的です。

あいの風とやま鉄道で高岡に向かいます。停まっていたのは国鉄時代からの413系でした。あいの風とやま鉄道に移管されてから乗るのは初、というかまだまだ現役で走っているということを知りませんでした。

「とやま絵巻」のラッピング車両で、車内の座席にも富山にまつわる絵柄が散りばめられています。ただし、盛大なラッピングのため車窓からの眺めは全く良くないです。ちょっと寂しい…。

そして始まった念願の高岡リベンジ!前回とは全く異なる、雪のない景色になぜか感動しました。まずは路面電車の万葉線に乗ってみましょう。

車両はかなり年季が入っていますがラッピングは真っ赤なコカ・コーラと、なかなかギャップの激しい車両です。土曜早朝ということもあってか乗客は私だけ。

初めは道路上を走り途中から専用軌道に入ります。ガタガタの線路が旅情をかき立ててくれますね。思いのほか周りには立派な工場が並んでいました。50分ほどで終点の越ノ潟に到着です。

さて終点の越ノ潟からは渡船に乗って対岸に渡ってみます!その昔、線路は越ノ潟から先へも線路が延びていたそうですが、富山新港が開削されて分断されてしまったとのこと。そこでこの渡船が代替の交通手段として就航したようです。

で、今や巨大な新湊大橋も富山新港両岸の往来を支えています。どうですかこの造形美!

渡船で対岸まで往復してみました。朝は15分間隔と、そこそこの頻度で運行されていましたが残念ながら乗客は私一人だけでした。

越ノ潟に戻って来てしばらく待っていると真っ青の車両が登場。かの有名なネコ型ロボットがモチーフの「ドラえもんトラム」です!

なぜこんな所でドラえもんかというと、作者の藤子・F・不二雄先生が高岡出身なんですよね。ちなみに高岡の隣の氷見は藤子不二雄A先生の出身地だそうです。富山県すごいな。

ドラえもんトラムの車内にはのび太をはじめとする登場人物の他に、ひみつ道具も貼られています。見た目も中身も楽しい列車です。

早速乗車して、終点の高岡駅までそのまま戻る…いや戻らずに途中の坂下町電停で下車しました。ちょっとやってみたかったことがあったんです。


ビフォーアフター in 高岡

この10ヶ月前に高岡に来た時にはえげつない大雪で、バスが途中で立ち往生してしまい氷見に行く予定がおじゃんになったのでした。当時は写真を撮るより仕方なかったので、記録という意味も込めていろいろと撮っていたのを思い出します。

どこもかしこも雪まみれ。

今回はこれらの写真を撮った場所を再び巡り、本来どんな風景なのかを見に行ってみたかったのでした。その結果がこちら!

まあなんと普通!

改めて比べて見ると、当時の雪の量の多さがよく分かります。大仏様は雪の重みでちょっと首が曲がっていたのか?と何となく錯覚してしまいます。


それとめっちゃどうでも良いのですが、坂下町電停の後ろの建物が変わっていますね。駐車場の駐車料金が値下がりしているのも気になります。たった10ヶ月で街の様子も少しずつ変わっていくんですね(しみじみ)。


黒部峡谷鉄道のトロッコ列車に乗る

この日のスタート地点である富山駅まで戻ってきて次の行程へ。ここからは富山地方鉄道に乗車します。

全線乗りつぶしはまた今度に譲ることにしていたので、今回は本線のみ乗車しました。ローカル私鉄あるあるですがめちゃくちゃ揺れます。モケットがツルツルなこともあってお尻がよく動きます。

車窓からは見えるのは立山連峰。既に雪を被っていて良い感じですね。

新黒部駅は北陸新幹線の黒部宇奈月温泉駅との乗換駅で、新幹線からの乗り換えと思われる方々がたくさん乗ってきました。

終点の宇奈月温泉駅に到着すると、近くの山々の紅葉がお出迎え。観光客も大勢いました。私もその一人ですが…。

ここからは念願の黒部峡谷鉄道へ。これは楽しみ!せっかくなのでトロッコ車両に乗ります。通常の客車タイプの車両が連結されている列車もありますが、私の乗ったのはオールトロッコタイプの列車でした。

オールトロッコで、かつ富山地方鉄道の列車が到着しない時間帯に出発するためか車内は空いていました。

トロッコから見えるのはザ・渓谷の風景!正直なところ、紅葉は終わりかけだったのですが、この雄大な景色は紅葉がなくても充分楽しめます。ただしトロッコなので風をまともに受けて寒いです。

それにしてもこんな場所によく鉄路を通しましたね…。

終点の欅平では少しだけ散策する時間がありました。標高の高い渓谷ということで日暮れも早めです。今度来るならもうちょっと周辺を歩いてみたいなと思いつつ、次のトロッコで折り返します。帰りもトロッコ。


京阪電車旧3000系と再会

それにしても寒い。トロッコで身体が冷え切ってしまったので、宇奈月温泉駅近くの日帰り湯「湯めどころ宇奈月」へ駆け込みました。暮れかかる頃の暖色系の柔らかい灯りに安心感を覚えます。

じっくり温もって無事復活。そして帰りの電車で出会ったのが…

京阪電車の旧3000系です!車体塗装は上の写真のようになっていて、外観の印象は変わってしまっているのですが、車内を見ると往時の京阪特急を思い出します。私の乗っていた頃には最後の1編成しか残っていませんでした。通学でたまに当たると、レア感があって嬉しかったのを覚えています。

旧3000系と言えば(?)ドア付近にある個別仕様の補助いす。今となっては使用不能になっているものの、その懐かしさにしんみり。化粧板や肘掛けの側面のモケットも京阪時代のままです。

富山地方鉄道では「ダブルデッカーエキスプレス」として、ダブルデッカー車両が連結された列車も走っています。ダブルデッカーにもよく乗っていたので、また乗りに来てみたいですね。

ケチな話ですが、宇奈月温泉で泊まるとわりと高いのでこの日は魚津に宿を取っていました。新魚津駅で下車してこの日はおしまいです。


◆Day 2◆ 埋没林博物館で根っこ観察

日頃の疲れが溜まっていたからか朝は爆睡でした。予定より少し遅めの出発です。駅から30分弱歩いて海沿いの方へ。

まずは埋没林博物館へ行ってみました。こういうマニアック(?)な博物館にはよく惹かれます。

「埋没林」はその名の通り、森林が水中などに埋まったもの。ここ魚津では海中に埋没したものが残されています。特別天然記念物です。

実際に展示を見てみると…海水の入った水槽に木々の根が鎮座しています。なんかすごい空間。神秘的とは少し違うのですが、不思議な感じがします。興味のある方はぜひ一度行って体感してみてください!

上階には粘菌の展示もあり、これも面白かったです。粘菌もマニアックですね。

それと、1階にあったミニ蜃気楼再現セットが分かりやすかったです。左が本物の蜃気楼の写真で、右は普通の写真。右の写真に写る海面付近に温風が流れていて、それによって蜃気楼のように見えるか?というもの。蜃気楼のメカニズムを実感することができます。確かに蜃気楼っぽい。

それでは実際に海を見に行ってみましょう。


海の駅「蜃気楼」から蜃気楼が見え…?

埋没林博物館の横には海の駅「蜃気楼」があり、海産物がたくさん売られています。私は地魚寿司(2人前)をゲット!もちろん一人で食べます。

こんなポスターも見かけました。「海と山しかないです」という潔さが良いですね。

富山湾を眺めながら旨い寿司を食べて満足です。


海辺に出たからには蜃気楼も探してみようということで目を凝らします。が、さすがに肉眼では全く分からないので写真を撮ってみることに。

どうでしょう、ちょっとだけ下位蜃気楼になっていませんかね?気のせい?蜃気楼には上位蜃気楼と下位蜃気楼が主にあって、下位蜃気楼は比較的いつでも見られるそうです。

魚津を満喫したところで、あいの風とやま鉄道に乗って西の方に戻ります。新富山口駅なるものが建設中でした。記事執筆時点では開業しています。


北陸鉄道を乗りつぶす

北陸地方でまた乗れていない路線に北陸鉄道がありました。今回の旅行の〆として、フリーきっぷを買って乗りつぶしに出かけます。

浅野川線の北鉄金沢駅は意外にも地下でした。コンコースが広い。

川沿いを走っているものの、川は車窓からは特には見えません。駅間距離は短かったです。

北陸鉄道で最近話題になっている?のが、写真の8000系電車です。老朽化が激しく今後置き換えが進んでいくとのことで、走っている姿を見られるのもあと少しかもしれません。見ておきたい方は今のうちに。

浅野川線を往復してからJRで西金沢まで行き、そこから乗り換えで石川線へ。鶴来(つるぎ)行きは山の手に進んでいきました。

終点の鶴来で遅めの昼食。お好み焼き屋「若竹」にて「わかたけセット」をいただきました。お好み焼き+焼きそば+ご飯に、さらにミニラーメンまで付いてくる嬉しいボリュームセット!美味しかったです。

食べ終わってから、石川線のもう一端である野町にも行ってみました。昭和感の漂う駅前ロータリーです。

浅野川線・石川線と全線乗りつぶしが完了し、今回の旅も終わりに近づいてきました。西金沢から再びJRに乗り、松任(まっとう)で下車してみます。

夕焼けが綺麗ながら小雨もパラついている謎の天気です。線路が夕陽に照らされて「映え」そうな感じになっていました。まさに夕映え

松任で下車したのには理由があり、単純にここから特急に乗ってみたかったからです。北陸新幹線が延伸開業すると特急が走らなくなってしまう区間ということで、今のうちにいろんなパターンで乗っておこうという算段。

ここでもケチを発揮し、特急に乗るのは芦原温泉までで、ここから気合いの鈍行帰宅でした。かなりの時間をかけながらも無事に帰宅して今回の旅行はおしまいです。


今回は雪のない高岡と紅葉終わりかけの黒部峡谷を楽しみました。北陸地方乗りつぶしもだいぶ進捗があり、魚津観光もできて面白かったです。北陸も見所がいろいろあってなかなか飽きませんね。

次は、名鉄と名古屋の地下鉄に乗りまくった話を書きます。




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一足先に紅葉を満喫しようと、標高の高い所へ行ってみました。


今回も得意の週末パスを買ってお出掛けです。長野県にはわりとよく行っているものの、観光地として有名な上高地や軽井沢には行ったことがなかったので旅程に組み込んでみました。どうせ行くなら秋でしょう。

で、本来なら最終日にJR飯田線に乗って車窓からも紅葉を満喫しまくる予定だったのですが、大雨災害のためバス代行区間があったので今回は行かないことにしました。その代わり何としてでも週末パスの恩恵を受けよう(元を取ろう)と考え、伊豆の下田まで行ってみることを突如思い付き…。


そういうわけで、上高地&軽井沢という長野の観光名所に加えてなぜか静岡伊豆半島の下田という、後から考えると地理的にもよく分からない旅程に。まあ山も海も楽しめるので何も問題はありません。それでは始めましょう!


何に乗って、どこへ行ったか

● 主なJR路線: 篠ノ井線、小海線、中央本線、総武線、武蔵野線、南武線、伊東線、東海道新幹線
● 主な私鉄路線:アルピコ交通、長野電鉄、しなの鉄道、伊豆急行
● 主に行った場所:松本城、上高地、姨捨駅、旧軽井沢、雲場池、下田公園、寝姿山
● バランス:[観光] ・・・★・[鉄道]


◆Day 1◆ 早朝の松本城を散策

今回は夜行バスでスタートし、長野県は松本まで一気に飛ばしました。11月上旬ながら到着した時の気温は5度。さすが内陸、快晴の早朝の冷え込みが厳しいです。

バスを降りてから駅の西側へ出てみると、紅葉した山並みが朝日に照らされ何とも幻想的な色合いに。これはこの先も期待が持てますね!

まずは松本城へ行ってみることにしました。実は10年ほど前、高校の友人と卒業旅行で天守まで登ったことがあって今回は2回目となります。松本城のカラーといえばもちろんですね。姫路城の白とは対照的で、別の美しさがあります。

さすがに今回は早朝ということで天守は登れませんが、その代わりその姿を写真に収めておくことに。歩いてみると見事に紅葉している木が近くにありました!日頃の行いが素晴らしいからでしょう。知らんけど。

お濠の水面にもほとんど波は立たず綺麗な水鏡に。平日の早朝で人も少なくゆったりと秋の松本城を楽しむことができました。朝から大満足です!


歩いて松本駅まで戻り、鉄道とバスで上高地の方に向かいます。その肝心の鉄道であるアルピコ交通上高地線は8月の大雨で鉄橋が傾いてしまい、一部区間でバス代行となっていたのでした。飯田線と同じ境遇です。私が行った頃には復旧区間が長くなっていましたが、松本~渚の区間はバス代行のままでした。

松本駅西側のロータリーに停車している代行バスに乗り込みます。平日の朝ということもあってかそこそこの混雑でした。やはり鉄道の輸送力が欲しいところです。

渚駅で満を持して鉄道に乗り換えます。待っていたのは上高地線のイメージキャラクターがあしらわれた「なぎさTRAIN」でした。まさにこの渚駅から名前が取られたキャラクター「渕東なぎさ」の車内装飾でなかなか派手。

駅前の踏切にはフェンスが張られており、鉄道が通らない状態であることがよく分かって少し寂しい気持ちに。早期の復旧を願うばかりです。

ゆっくり標高を上げつつ走る感じが、同じく長野県にある上田電鉄別所線のような雰囲気でした。9月の旅行を思い出しますね。


冬が近い上高地をひたすら歩き回る

上高地線の終点である新島々から上高地行きのバスに乗り換えます。バスも鉄道車両と同じくカラフル!ちなみにこの写真は上高地まで行ってから撮りました。

上高地行きでは、どちらかというと進行方向右側の方が眺めが良いかもしれませんが、まあどちらでも楽しめます。下の写真は左側から見えたダム湖?です。

あと、上高地がマイカー禁止なのは初めて知りました。マイカーで来ていたと思われる人々も途中からバスに乗り換えです。

大正池を左手に見ながら進んで上高地に到着。かの有名な河童橋から眺めてみると、冬がもう間近に迫っているような雰囲気でした。橋の欄干には霜が降りていました。

山の朝は良いですね!めちゃくちゃ寒かったですが、歩いていると温まってきました。ダイナミックな自然を目の当たりにして感動しまくりです。

梓川の左岸を明神橋の方まで40分ほど歩き、右岸に渡って穂高神社に参拝。明神池は「映えスポット」な香りがします。

気持ちの良い晴天の下、黄葉する針葉樹林の間をひたすら歩いて河童橋まで戻ってきました。穂高神社から時間にして1時間ほど。大自然を満喫して、清々しい気分になりました!ストレス発散に良いですね。

大正池へは残念ながら時間的に行けませんでした。歩くのに思いの外時間がかかる印象です。まあ大正池は行きのバスから見えたのでOKとしましょう。


上高地を後にし、新島々を経由して松本へ戻りました。私があまりやりたくない、往路と同じ経路での単純往復になってしまいますがこればかりは仕方ありません。


姨捨ナイトビューと夜の善光寺

松本から長野方面へ向かう篠ノ井線の車内は大混雑。この日の次の目的地は日が暮れてからが本番です。日本三大車窓の一つに数えられる、篠ノ井線の姨捨駅です!

姨捨駅は過去3回?通っていますが、わざわざ降りて夜景を眺めに行くのは今回が初めて。降り立った時はまだ少し明るかったのでしばらく待ってみると…。

見事なナイトビュー!写真ではうまく伝えきれないですが、今回降りてみた甲斐がありました。まさに「里の灯ともる信濃の旅路よ」ですね。

ちなみに田んぼに水が張られている時期の満月の夜には、棚田の1枚ごとに月が映り込んでとても美しいらしいです。これも一度見に来てみたいです。


姨捨駅といえば他にスイッチバックが有名ですよね。ここ以外にもう一度、姨捨駅と稲荷山駅の間でも一旦停止と逆走がありました。オーバーランでもしたのか?と一瞬ビビったのですが、どうやらスイッチバック構造の桑ノ原信号場だったようです。これは初めて知りました。

長野に到着して、この日の最後のお目当てである善光寺へ。一生に一度は…と言われるほどの有名な場所ながら今回が初めてでした。で、せっかく行くならと夜に行ってみたのです。

夜の参道沿いのお店はもちろん既に閉まっていてひと気は少なかったです。より厳かな感じのする独特な雰囲気でした。

どことなく、ゆく年くる年感が味わえます。ボーーーン(除夜の鐘の音)


◆Day 2◆ しなの鉄道に乗って軽井沢へ

内陸にある長野の朝は寒い。この日は3℃らしいです。私の住んでいる近畿中部とは全然違うので服装の準備は入念にしておきたいところです。

しなの鉄道…の前にちょっとだけ長野電鉄に乗って須坂方面に寄り道。この市役所前駅の昭和感に何とも言えない味がありますね。地下駅なのですが、地方私鉄に地下線があるということ自体がなかなか珍しいと思います。

長野駅まで戻ってきてしなの鉄道に乗り換えます。ここからは特別快速の「軽井沢リゾート号」に乗車して一路軽井沢へ!新型車両のSR1系に乗って秋の千曲川沿いを駆け抜けます。ちなみに座席指定券が必要です。

この車両は窓割りに注意する必要があり、座席によってはせっかくの眺望が窓枠で遮られてしまいます。軽井沢方面行きに乗るにしても長野方面行きに乗るにしても第2・4・7・9列がオススメ。下の写真は第2列の座席の様子。

左側のA・B席からは浅間山、右側のC・D席からは千曲川…ではなくて山々が見えました。前夜の姨捨駅の方向の山々です。

私は事前にA席を取っていました。奥に見えるのが浅間山。沿線の木々でも紅葉が進んでいて秋を感じられました。

1時間ほどで終点の軽井沢に到着です。過去にはここから群馬県の横川まで鉄路が伸びていたのですが、長野新幹線(現・北陸新幹線)の開業に伴って廃止されてしまっています。ちょっと残念。


秋が深まる軽井沢で紅葉狩り

しなの鉄道の軽井沢駅舎はレトロな雰囲気。旅先でこういうものに出会うと非日常感が増してなお良いですね!

軽井沢リゾート号にはそれほど乗客がいませんでしたが、軽井沢駅周辺にはやはり人が多かったです。東京方面から新幹線ですぐに来られるというのが大きいのでしょう。

早速街歩きをスタート。街路樹の紅葉と黄葉がちょうど見頃で色合いも見事でした!写真を載せまくりたいところですが、ここは自重して控えめにしておきます。

雲場池はまさに秋の風景、晴天に紅葉がよく映えます。これは大満足!冬の雪景色も見に来てみたいです。

さすが軽井沢、別荘もたくさんあります。固定資産税すごそう。別荘にある紅葉が一番豪華なのでは、とも思えました。あと、ラウンドアバウトのある六叉路には驚きました。運転してたら絶対迷いそう。


さて軽井沢から一駅だけしなの鉄道に乗って中軽井沢にも行ってみました。駅前は普通の住宅街で、特に観光地という感じではなかったです。

お昼になったので、駅前にあるラーメン屋さんで「あってり麺」(登録商標です)をいただきました。あっさり+こってりということだそうです。

私はラーメンを注文しましたが、つけ麺の方が合いそうなスープでした。


小諸城祉懐古園で紅葉狩り

続いて、しなの鉄道で小諸まで戻りました。ラーメンを食べて満腹になったところで眠気がやってきてうとうと。

小諸駅前には小諸城祉があります。大手門と城跡が線路で分断されており、歴史的な施設でありながら地下道で線路をくぐって渡らないといけないのが面白かったです。

小諸城祉は「懐古園」として公開されており、地元民と思われる方々が多数訪れていました。こちらの紅葉も見頃でしたよ!

そして園内にある草笛自動演奏機が何ともシュールで笑ってしまいました。

ピョロロ~、ピョロロロ~と鳴る自動演奏の草笛の音を聞きながら小諸駅に戻ります。


観光列車「HIGH RAIL 1375」に乗る

小諸から小海線で山梨県に出るのですが、ここで乗るのが観光列車「HIGH RAIL 1375」です!窓向きの一人席があったので今回はそこを予約しておきました。

ちなみに上の写真は途中の野辺山駅にて撮影しました。野辺山駅はJRの中で最も標高の高い駅で、この列車は20分ほど停車するので周辺をぶらぶら歩く時間もあります。

昼下がりの列車ということで、せっかく観光列車に乗っているのに寝ている人も結構いました。まあ陽が当たって気持ち良いですもんね…。


陽が当たる、と言えばポカポカ陽気程度に見えますが、私の座った進行方向右側のD席は西陽がガンガンでわりと厳しかったです。A・B席の方が景色は見やすいかもしれません。太陽が山々の紅葉をよく照らしてくれています。乗車する時間帯によって、どちら側に座るかを考えた方が良さそうです。

野辺山を出ると、すぐにJRの鉄道最高地点がある踏切を通過します。ここが標高1,375mということで「HIGH RAIL 1375」なわけです!

この踏切を通ると一気に下り勾配ゾーンに入ります。もう日没も近く、観光列車の旅も終わりを迎えます。終点の小淵沢に到着しました。ここには載せませんが、HIGH RAILの車体は夕暮れ時に撮影すると良さがアップするなと思います。

小淵沢からはひたすら中央本線で東に向かいます。本来ならここで西進して最終日の飯田線に備えるつもりだったのですが、上で書いた通り残念ながら今回はやめにして、一気に千葉まで行くことにしました。もうただの乗り鉄です。


甲府で時間があったので駅の外に出てみました。駅前には武田信玄の銅像が鎮座しています。待ち合わせの時は「信玄像の前で!」みたいな会話が繰り広げられているのでしょうか。

甲府から先では、登山やハイキングの帰りと思われる人々が多かったです。そして大月でちょっと道草、富士急行に乗り換えて途中の都留市まで乗ってみました。特に目的があったわけではなくせっかく週末パスで乗り降り自由なら、とただ乗っただけ。

都留市駅前には特に何もありませんでした。日帰り温泉はちょっと気になりましたが時間的にパスです。全線乗り通しもまた今度にします。

高尾から先、中央特快に乗って東京へ。さらに総武線に乗り換えて千葉県の津田沼まで行って泊まりました。津田沼に着いたのはもう日付が変わる直前です。おやすみなさい。


◆Day 3◆ 特急踊り子で伊豆地方へ

最終日の朝は西船橋まで出て、武蔵野線でぐるっと回るところからスタートです。京葉線経由の東京行きはめちゃくちゃ混んでいました。こんな朝早くから皆さんどこに行くのでしょうか。

南武線と横須賀線で横浜まで出て、さあここからが今日のメインです。特急踊り子号で伊東線と伊豆急行を乗り通します!軽井沢の翌日に下田という、全く毛色の異なる観光地に行くことにしたのでした。

私の乗った踊り子5号は、横浜から熱海まで停まりませんでした。普段なら停まっていく国府津や小田原といった駅も通過するのが楽しい。ただ、日曜朝から下田方面に行く人は少ないのか車内がガラガラでした。

伊豆高原から先は、私の乗っている車両には私だけになってしまいました。ちょっと寂しい。

晴れている時には車窓から伊豆大島やそのほかの島々が見えるようですが、この日はあいにくの曇天で影がぼんやりと見えるのみです。

伊東線、伊豆急行線と沿線には温泉地が多いようで、自噴泉みたいなものもたまに見えました。

そして終点の伊豆急下田駅に到着しました!駅前に植わっている木がまさに南国のそれで、前日までに見たものと全く違っているのが面白かったです。

下田に行く列車でもう一つ有名なのは「サフィール踊り子号」ですね。私のような庶民にはなかなか手の届かない「プレミアムグリーン車」なるものが連結されている、ワンランク上の列車です。そんなサフィール踊り子号にも乗ってみたいですが、下の写真の列車にも乗ってみたいと思いました。

「リゾート21 キンメ電車」です!こちらはなんと全席自由席の普通列車。すぐに発車してしまったので車内はあまりよく見えませんでしたが、豪華な内装のようです。これは一度乗ってみたい。


黒船来航の地・下田の街を歩く

で、下田と言えばやっぱり「キンメ」の金目鯛。もちろん他の魚も美味しいだろうということで、「」にて海鮮丼をいただきました!お味噌汁つき。

腹ごしらえをしてから散策に出ました。だいぶ南の方まで来て、前日までと比べて標高も低いから少しは暖かいかなと思っていましたが、なかなか風が強くて寒かったです。

歩いているとペリー像が見えました。この地に黒船がやって来たのですね。歴史の時間で習ったときにリアルタイムで来ていたら、なおのことよく実感できていたのかもしれません。

思いのほか観光客が少なく静かな街でした。

下田観光の〆に、ロープウェイで寝姿山に登ってみました。眼下には下田の港湾と雄大な太平洋。心落ち着く良い眺めです。

で、ここで一つ気になったのが山頂にあるカフェ。どことなく店内が水戸岡鋭治氏デザインっぽいな…?と思いつつ下山します。

伊豆急下田駅から普通列車で熱海方面へ戻りました。その途中にすれ違った「ロイヤルエクスプレス」にもさっきの山頂カフェのマークと見覚えのあるデザインの内装が!もう間違いないと調べてみるとビンゴです。日本各地に進出されているんですね。


熱海から三島まで東海道本線に乗った後、新幹線で一気に京都まで。今回の旅行はこれでおしまい。山では紅葉、海では魚と続けざまに堪能した異色の旅となりましたが、行ってみたかった場所にも行けたので大満足でした。

次は、雪のない平穏な高岡市と紅葉の終わった黒部峡谷の話を書きます。




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また四国か、というツッコミはナシ…いや大歓迎です!


前回の記事も四国だったので連チャンで四国というわけですが、実は今回の方が計画としては先にありました。道後温泉でゆったりまったりしたかったんですよね。それと、有名な観光列車「伊予灘ものがたり」に乗りたかったのもあります。

2021年の10~12月は四国デスティネーションキャンペーン(DC)の期間中で、JR西日本からお得な「四国くるりきっぷ」が出ていました。岡山までの往復の新幹線指定席と、四国の特急自由席の乗り放題が付いたこのきっぷで2泊3日を楽しむことにしました!それでは出かけましょう…。


何に乗って、どこへ行ったか

● 主なJR路線: 山陽新幹線、瀬戸大橋線、土讃線、徳島線、高徳線、予讃線、内子線
● 主な私鉄路線:伊予鉄道
● 主に行った場所:五色姫海浜公園、大洲城、臥龍山荘、飛鳥乃温泉、松山城、くるりん、四国水族館
● バランス:[観光] ・・★・・[鉄道]


◆Day 1◆ 山中の土讃線と川沿いの徳島線

みずほで岡山まで行ってから本番スタートです。まずは土讃線から徳島線へ乗り継ぐため、特急南風号で阿波池田まで乗ることにしました。この日は金曜日でしたが案外混んでいて、早めに岡山駅に着いておいて正解。

瀬戸大橋を渡った後、デルタ線を通り多度津方面へ。下の写真がデルタ線を通っている最中の写真ですが、手前が本州方面、奥が坂出方面、右が多度津方面となっています。どの方面からでも別の2方面に進める構造です。

このデルタ線のある宇多津から一駅先の丸亀に差し掛かった直前で、列車が緊急停止。先行列車が線路異常確認とのことで10分遅れとなりました。停車している間、丸亀城がちょうど真横に見えたので写真をパシャリ。

琴平から先の山を抜けると思いのほか開けた場所に出ました。乗換駅である阿波池田もすぐそこ。近くに高速道路が走っていて交通量が多かったです。阿波池田からは徳島線の特急剣山号に乗車!乗り換え時間が短かったので、下の写真は終点の徳島で撮りました。

進行方向左側に座って吉野川を眺めることにしました。はっきりと吉野川が見えるのを期待していたものの、さらに近いところを道路が走っており少し拍子抜け。ちなみに右側なら剣山が時々見えるようです。

徳島線は山奥を走るのかと思っていましたが、予想と全然違っていて吉野川沿いに道路と街が続いていました。佐古駅で高徳線の線路との並走が始まり終点の徳島駅へ。前年と同じく「麺王」にて徳島ラーメンを食べて充電。


案外短い高徳線と案外長い予讃線

続いて、徳島から特急うずしお号で高松に向かいました。車両は最初に出てきた南風号と同じなので写真は省略。先頭車両が自由席で、最前列席からは前面展望ができました!JR四国の特急列車は前面展望ができることが多く、私のような人間には嬉しい限りです。

下の写真は池谷駅に差し掛かる場面。前年に鳴門線に乗った時に、池谷駅の構造に惹かれたのを覚えています。徳島方から見るとこんな感じです。何となくイイ感じ、しません?…私だけか。

のどかな風景が続いて次第に山奥へ…と思っていると、香川県に入って突然海が見えてきました。徳島と高松を結ぶ高徳線はそこまで距離がなく、また街も点在しているため自然豊かなゾーンはすぐに終わってしまう印象です。

志度からは琴電志度線と並走。この3年前に行った香川うどん旅行の記憶が呼び起こされました。うどん旅、またしたい


高松で特急いしづち号に乗り換えました。左側のプラレールみたいな車両がそれです。こんな感じでシュッとしているのですが、向こう端の車両前面は全く違う形状になっています。後で写真をお見せしましょう。ちなみに私が乗ったのは向こう端の車両で、先頭車両でした。

それにしても自由席のみとはいえ、特急乗り放題というのは大変ありがたいですね。いしづち号も先頭が自由席で、前面展望可能でした。なお宇多津で岡山からの特急しおかぜ号が前に併結されてしまうため、前面展望は宇多津までです。


宇多津ではその車両併結を間近で見ることができます。これにはテンションアップ!徐行しながらホームに入ると、既にしおかぜ号が待機しているのが見えました。

実は下の写真に見える車両が、先のプラレールみたいなシュッとした車両のもう一端なのです。こうした併結を前提にしているためか、のっぺりとした地味な雰囲気。というかめちゃ六角形。ギャップがすごいですね。

徳島線や高徳線と違って線形が良く電化されていることもあり、スピードを出して快走。予讃線には少しだけ海に近い区間がありましたが、大体は田園風景でした。同じような景色で少し眠気が…。

四国では学生さんも特急に乗るのが普通なのでしょうか?前回の旅でもよく見かけました。

今治から先、地図上では松山までそのまま直線で結べるのですが、予讃線は高縄半島をぐるっと迂回するためちょっと時間がかかります。松山の手前で海の近くを走る場所があり、夕陽が綺麗に見えました。


松山市内電車のレア路線に乗る

わずか一ヶ月ぶりに降り立った松山駅に謎の親近感を覚えました。伊予鉄の市内電車を今回は乗りつぶしに行きます!

市内電車は路面電車です。その中でも個人的に一番レアだと思っているのが6系統。他の系統と同じく市街地を走っているにもかかわらず、平日にしか走らずしかも本数もめちゃくちゃ少ないという系統です。何でなんやろ?

乗りつぶしのためにこの旅行の初日を平日にした、という経緯もあります。それでは南堀端電停から早速乗車しましょう。ちなみに写真の左上に見える光るトゲのような物体は観覧車の「くるりん」です。

6系統は低速で、利用客も他の系統に比べて少なく空いていました。都会の喧騒と比べてちょっとスローな路線で面白かったです。

そして終点の本町六丁目電停の雰囲気が独特でした。突然の終端。環状線の系統は道路から離れて専用軌道を走っているのですが、それの踏切が近くにありました。

ここから環状線系統に乗って、いよいよ道後温泉へ。いかにもな感じの駅舎です。

お宿で夕食をたらふく食べ、温泉に浸かって疲れを取りました。これで日本三古湯(有馬・白浜・道後)を制覇です!おやすみなさい。


◆Day 2◆ 伊予鉄郊外電車も乗りつぶし

朝風呂を楽しんで、朝食もバイキングで食べまくり。この後のことも考えて控えめにしても良かったなと多少後悔しましたが、美味しかったので良しとしましょう。

駅の窓口で聞いてみると、乗ってみたかった坊っちゃん列車は満席でした。お子さんも多い感じなのでこれは仕方ないですね。写真だけ撮って楽しんでおきました。

「坊っちゃん」ではなかなかボロクソに描かれている(と思える)松山ですが、それを見事に観光資源にしているのには感服です。

2日目の朝は伊予鉄の郊外電車を乗りつぶし。前回の四国西南旅行では高浜線に乗ったので残りの横河原線と郡中線に乗ってみました。路面電車で松山市まで出てからスタートです。

横河原線はだんだんと田園地帯へ。終点の横河原駅は松山市を抜けて東温市でした。復路の松山市方面行きでは乗客が多かったです。

地方私鉄に乗ると、ご当地のゆるい車内広告を見られるという別の楽しみもあります。下は伊予鉄の「いよ子」と愛媛県の「みきゃん」です。みきゃんかわいい。

伊予鉄では全国の交通系ICカードは使えず、伊予鉄のICカードのみ使用可。地元民の皆さん、ご老人もほとんどが伊予鉄のICカードを持っていますね。むしろ若者の方が持ってないような?

松山市駅まで戻ってからもう一つの郡中線に乗りに行きました。そこそこの乗客。古泉駅の近くには綺麗なコスモス畑があり、降りていく人も多かったです。こちらは終点の郡中港駅前の様子。良いですね。

この付近は海が近く、五色姫海浜公園があります。

もう少し滞在したいほど良い眺め。ただ残念ながらあまり時間がなく、15分ほどで戻りました。


伊予の小京都・大洲の街を歩く

伊予鉄の郡中港駅は、実はJR予讃線の伊予市駅とほど近い場所にあります。ここからJRで伊予大洲駅まで爆走しました。前月に来た時は夜で周りは何も見えませんでしたが、今回は景色を見ることができました。しかも少しだけ前面展望でした。これは楽しい。

伊予大洲から大洲城のある市街地まではそこそこ距離があり、徒歩20分ほどかかりました。腹減らしにはちょうど良かった?でも歩いて暑かったです。

駅方面と市街地を結ぶ橋から見えたのは城壁チックな堤防。うまく造ったなと思いました。

ここ大洲市は「伊予の小京都」だそう。何か、私の行く先々にどこでも「小京都」がある印象です。ほぼ毎回どこかは「小京都」を名乗っている場所に行っているような…。

まずは大洲城へ。天守から予讃線の鉄橋が見えましたが、さすがに都合よく列車は通りませんでした。

続いて臥龍山荘に行ってみました。昔ながらの日本家屋といったイメージで良い雰囲気。意匠を凝らしたものであることはよく分かりました。

肱川沿いを歩いて城壁堤防を間近に楽しんでから駅まで戻りました。

駅にはご当地キャラのラッピング車両が停まっていました。そういえば井原鉄道にもご当地キャラが描かれた車両がありましたね。


伊予灘ものがたり

伊予大洲から八幡浜までさらに一旦西進してそこから逆戻りします。八幡浜から乗ったのは、かの超有名な観光列車「伊予灘ものがたり」です!ついに乗ることができる今回、乗る前からワクワクが止まりません。

伊予灘ものがたりは一日2往復しており、それぞれ「○○編」と名前が付いています。私の乗った「道後編」は八幡浜から松山までの便でちょうど夕方、つまり伊予灘に沈む夕陽が美しい時間帯を走るのです!

念願の伊予灘ものがたりに乗り込みました。一部だけですが、車内の様子は写真のような感じ。椅子がふかふか、クッションも置いてあります。

ちなみに上の写真に写っている座席は海側で、かぶりつき席です。私は山側しか取れず残念だと思っていたのですが、乗ってみたら残念でもなくむしろ良かったとさえ思いました。山側の座席からだと広く海を見渡せて、画角が広い感じになります。直射日光も当たりませんからね。


出発すると早速、沿線住民の方が手を振ってくれました。ガソリンスタンドでは派手なお出迎え!ここまで派手にやってもらえると、乗客としてもテンションが上がります。

山側の一番の見所としてはやはり大洲城ですね。先ほど天守から見えた鉄橋から、逆に立派な大洲城の姿を見ることができました。

そして事前予約しておいたアフタヌーンティーが運ばれてきました!○○編ごとに食事の内容が変わり、道後編はこのアフタヌーンティーです。写真のように品数が意外と多め。とびきりの美味しさでしたが、3時間後に控えている夕食がお腹に入るのかちょっと心配にもなりました。

沿線には、手を振ってくれる方々が多数いらっしゃいました。アテンダントさんが積極的に振り返すのを乗客に促すのでこちらも気兼ねなくできます。でもそのためになかなかアフタヌーンティーが進みませんが…。

こうしてアテンダントさんが呼び掛けて、沿線の皆さんと手を振り合うのを確実にしているから、沿線の人々も楽しくなって手を振れるし、支持をしてくれているのだと思います。

この記事を執筆する時点までにもいくつか観光列車に乗りましたが、伊予灘ものがたりほど「みんなが盛り上がっている」観光列車は他にはありませんでした。本当に一体感がすごかったです。


下灘駅で夕陽に映える列車を鑑賞

道後編のクライマックスはなんと言っても下灘駅。10月下旬に行ったのは、日没と下灘駅で停車するタイミングが重なるのを狙っていたからです。

列車を降りてみると…。

その場に居ないとなかなか実感が湧かないかもしれませんが、とにかく素晴らしい光景が広がっていて、私はただひたすらシャッターを切る人になっていました。

乗客以外にも駅には撮影者が大勢。ちょうどこの車両でのラストランイヤーということもあり、今しか撮れない景色を全員がカメラに収めていました。

うまく晴れて狙い通りのものを見ることができて大満足!達成感と満腹感に浸っていたので、下灘から松山までのことはあまりよく覚えていません…。この車両はもう引退ですが、ぜひ2代目の伊予灘ものがたりに乗って実際に体験してみてください。


終点の松山で伊予灘ものがたりに別れを告げた後、路面電車に乗って今夜も道後温泉を目指します。二日連続で同じ地域に泊まるのは初めてかも?

道後温泉駅ではちょうど駅前のカラクリ時計が動いていました。時計が突然上に伸びていったのでびっくり。

お宿の露天風呂にあったつぼ湯でゆったり。澄んだ空に綺麗な月が浮かんでいました。心が存分に満たされた一日はこれでおしまいです。


◆Day 3◆ 日帰り温泉と松山城をめぐる

お宿の朝食で出てきた名物のじゃこ天の炙りが美味しかった記憶。最終日も楽しみましょう。

まずは道後温泉本館に行ってみたいと思い立ち、近くまで行ってみました。が、せっかく行ってみたもののこのご時世ということで、入場制限があって入れませんでした!無念のパス。ポジティブに捉えるなら、本館が改修中で鉄骨が組まれてレアな感じになっていたのを見られたのは良かったかも?

日帰り入浴を求めて、本館の代わりに飛鳥乃温泉へ行ってみました。なんかめちゃカラフル!CGとかアニメとかの世界とちょっと錯覚してしまいそう。2017年末にできたばかりの建物で新しかったです。

温泉で温まってから路面電車で大街道へ。ここから松山城へ行ってみます。大街道から歩いてロープウェイに乗って…というルートが一般に案内されていますが、警察署前電停から歩く方が近いのでは?とも思えました。

天守からはやはり良い眺め。意識はしていなかったものの、現存十二天守も半分制覇したことになりました。まあ宇和島城の天守には登れなくて、ただ下まで行っただけですけど…。

松山城から降りてきた通りで見かけたのはみかんジュースが出る蛇口!前回降り立った松山観光港に「蛇口からポンジュースは出ません」と書いていましたが、その都市伝説を実現しちゃいましたということですね!

ぶらぶら歩いて大街道に戻ってきました。お昼時ということもあって人出も多かったです。


松山観光の最後は観覧車くるりん

大街道から路面電車に乗って松山市へ。昔ながらの車両である51号と52号が連続で来ました。車内の降車ボタンも簡素な古い車両です。

最後に観覧車「くるりん」に乗りに行きました!くるりんはDay 1の写真の後ろから3枚目にチラッと写っていた、あの光るトゲです。誕生月には何度でも乗り放題という特典付き。10月が誕生月の私はもちろんタダ乗りです。

ちなみに「シースルーゴンドラ」という透明のゴンドラもあります。これはタダでは乗れません。

だいぶ久しぶりに乗った観覧車は楽しかったです。いよてつ高島屋の屋上に鎮座しているため一番上に来ると眺めがとても良く、ロープウェイに乗って行った松山城も真横に見えます。

くるりんから伊予鉄が走っている姿もよく見えました。どこに電車が写っているか分かりますか?

くるりんを降りて、急いでJR松山駅へ向かいました。時間ギリギリでしたが何とかセーフ。パパッとお土産を買って列車に乗り込みました。

松山から乗ったしおかぜ&いしづち号は8600系。座席のつくりや動くヘッドレストなど、まるで新幹線の座席のように快適

お土産に買った「坊っちゃん団子」をいただきました。…大きな声では言えませんがこれはさすがに値段と中身が釣り合ってないような…。

香川県に入って、津島ノ宮が車窓から見えてきました。これは渡ってみたい心惹かれる橋ですね!臨時駅の津島ノ宮駅が近くにあって、津島ノ宮の夏季大祭の開催日にのみ営業されるそうです。

本州に渡る手前の宇多津で下車し、今回の旅行の最後のお目当てである四国水族館へ向かいました。


旅の〆に四国水族館で癒しを得る

宇多津から15分ほど歩いて四国水族館に到着。数年前に開館したばかりで、一度行ってみたかったんです!

入館してすぐにイルカショーが始まったので観に行ってみました。そこそこ人出が多くちょっと密な感じで、前に立っている人々の頭の間から辛うじて観ることができました。イルカかわいいですね。

ショーが終わってから館内をじっくりと回りました。カワウソやペンギン、さらには暴れ回るカブトガニまで!生き物たちに癒されました。カワウソの体毛が水をよく弾いているのが間近に見えます。

他にも様々な生き物たちがいましたがここは割愛。皆さんもぜひ行ってみてください。

園内から、または海沿いの堤防から瀬戸大橋を眺めることができます。もうすぐここを通って本州という現実世界に戻らねばなりません。ああ…。

陽がだんだん傾いていって、今回の旅ももう終わりです。最後は宇多津から南風号に乗りましたが混んでいて座れず。仕方なくデッキに立って前面展望してみました。

でもこれがまた面白かったんです!瀬戸大橋の中はこんな感じなんか。見る機会なんてなかなかないですからね。

岡山まで戻ってきたらもう帰ってきたようなものです。久しぶりに新幹線が混んでいるのを見ました。徐々に人の流れが戻ってきているのを見て、何となく安心感。早く元の賑わいが戻ると良いですね。今回はこれでおしまい。


前回と同じく四国に行ってみた今回、前回に引き続き四国の風を自分の肌で感じることができて心が満たされました。今度また四国に来る時には、内陸方面に足を伸ばしてみたいと思います。

次は、紅葉に染まる信州と黒船来航の地をめぐった話を書きます。




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同年8月の大雨で四国に行き損ねた分を取り戻そうと計画しました。


大雨の影響で西日本各地のJRが運休となり、当初の3泊4日の予定をやむなく中止してから一ヶ月。四国には行きたいという気持ちがありつつも、2泊3日では足りない!じゃあどうするかというところで、行く予定が特になかった四国の西南地方に興味が出てきました。

いろいろ調べていると「四国西南周遊レール&バスきっぷ」なるものが発売されているのを発見!指定のJR線と土佐くろしお鉄道、周辺路線バスが4日間乗り放題で6,600円という圧倒的なコスパにつられ、ふらふらと行ってみることにしました。自然豊かな地域、さあどんな景色が待っているのか…?


何に乗って、どこへ行ったか

● 主なJR路線: 山陽新幹線、山陽本線、呉線、予讃線、内子線、予土線、土讃線
● 主な私鉄路線:スカイレールサービス、広島電鉄、伊予鉄道、土佐くろしお鉄道
● 主に行った場所: 宇和島城、足摺岬、ひろめ市場
● バランス:[観光] ・・・★・[鉄道]


◆Day 1◆ スカイレールは空中散歩気分

ますは山陽新幹線の「直前割」を使い格安で広島まで出ました。当時は少し状況が良くなってきていた頃で、新大阪は家族連れや旅行客で賑わっていました。車内にも心なしか高揚感が溢れています。

広島から山陽本線に乗り換えて、最初の目的地に行くため少しだけ東の方へ逆戻り。瀬野で降りて、そこから乗ったのはスカイレールサービスです!

瀬野駅の北側から謎の路線が伸びているのを地図で見たことはあったのですが、実際どんなものが動いているのかは見たことがありませんでした。早速行ってみると…。

ジェットコースターか!?と思えるような軌道が伸びていました。実際にはこの上を走るのではなく、ここにぶら下がりながら進んでいきます。ロープウェイのゴンドラみたいな感じ。

蛇行しながらも、想像以上にどんどん上の方へ進んでいき面白かったです。わりと揺れるので、中から撮影するのは大変でした。

この辺りは山を切り開いて造成された住宅地であり、ここに住まわれている方々にとっては重要な足なのでしょうね。しばしの空中散歩気分を楽しんで広島方面へ戻りました。


続いて、横川から広電の路面電車に乗り換え。まだ乗れていなかった舟入・江波方面に行ってみました。終点の江波でも市街地が続いています。

終点の江波電停では後ろに車庫が控えていて、岡山や豊橋の路面電車と似たような雰囲気でした。最近各地でよく見るタイプの新型も走っています。

広島駅行きは、市街地の中心部である舟入町~紙屋町西あたりでよく混んでいました。中にはカープの法被を着た人も。マツダスタジアムで野球のある日だったのでしょうか?敵陣視察で今度見に行ってみようと思います。

そして途中の八丁堀で白島線へ。車両の先頭部分がホームからはみ出ていたのが面白かったです。終点の白島から広島までは川沿いを歩いて戻り、駅でラーメンを食べて次の行程に備えました。


船で呉から松山へ、初の愛媛県上陸

ここから呉線で呉方面へ行くのですが、呉線が倒木で運転見合わせとあって一瞬ヒヤッとしました。私が乗った列車がちょうど運転再開のタイミングの初列車で辛うじて助かりました。ギリギリセーフです。

運転見合わせの影響もあってか安芸路ライナーの車内は大混雑。前に立って前面展望をしながら呉まで行き、駅からデッキを通って港の方へ出ました。

よく晴れて海が綺麗!海と縁のない地域に住んでいると新鮮です。

ここからは石崎汽船に乗って愛媛の松山まで瀬戸内海を渡ります。船に乗るからには早めに行っておかないとと思っていたのですが、実はもう一本後の安芸路ライナーでも余裕で間に合っていましたね。20分前までには居ないといけない、などということはありませんでした。

港湾都市ならではのたくさんの船舶や巨大構造物を見てテンションが上がります。こういうのも普段縁がないですからね。

同じ航路で高速の「スーパージェット」も運航されていますが、普通の船と比べて少々高かったのでケチってやめました。もちろん時間はかかりますが、これはこれで楽しい。

デッキで海を眺めていると、行き交う船が西陽に照らされてよく映えていました。旅情を感じる風景です。


伊予鉄道と予讃線で一気に宇和島まで出る

そしてついに…人生で初めて愛媛県に上陸しました!これで、行ったことのない都道府県は残すところ沖縄県だけになりました。沖縄県内唯一の鉄道であるゆいレールに乗りに、そのうち行かないといけません。というか単純に沖縄に行ってみたい。余談でした。

ワクワクしながら松山観光港の通路を歩きます。吊ってある広告によると、どうやら蛇口をひねってもポンジュースは出ないようです。

港近くの高浜駅から伊予鉄道に乗って松山方面へ。他社の交通系ICカードが使えないのはちょっと不便ですが、ローカル私鉄とは思えぬ揺れなさで少し感動しました。ツーマン運転で駅員さんもいる充実っぷりです。

それにしても車体がオールオレンジで驚き!さすが蜜柑の国ですね。

古町で路面電車に乗り換えてJR松山駅前に向かいました。一日で2社の路面電車に乗るのはこれが初めてだったのではないでしょうか。この日は何かと初めてづくしです。


松山からは特急宇和海号で一気に宇和島まで南下します。松山市内の観光はこの一ヶ月後に予定しており(2021年10月に行きました!次回書きます)、今回は松山は素通りしました。

振り子式車両で夜の山間部を爆走するのは気持ちいいですね。客室内の電光掲示板には観光案内が流れ、途中駅の内子などで降りてみたくなりました。またの機会に行ってみましょう。

宇和島に到着したのは21時頃で、ほとんど誰もいない駅前を歩きつつお宿に向かいました。宇和島城はライトアップで輝いていました。全国各地、どこでもお城が輝いています。


◆Day 2◆ しまんトロッコと清流四万十川

この日も朝から雲一つない良い天気です!まずは昨夜ライトアップしていた宇和島城へ。

現存十二天守の一つということでぜひ入ってみたかったのですが、ちょうどその頃は県外客の入場規制がかかっていたので残念ながら外から眺めるのみでした。こればかりは仕方ありません。

城は小高い丘の上にあり、登ってくるのにも一苦労です。もちろん登った分眺めが良くて疲れは吹っ飛びます。できれば天守の上から見てみたかった。

お城を下りて駅に向かい、宇和島からは予土線名物の「しまんトロッコ」に乗車しました!清流として名高い四万十川沿いを、木材貨車から改造されたトロッコ車両に乗って進んでいきます。

なお、トロッコ車両に乗れるのは途中の江川崎~土佐大正の区間のみです。江川崎までと土佐大正から先の区間では先頭の一般車両に乗車し、トロッコ区間では指定された座席に座ることができます。もちろん指定席券が必要。


江川崎方面からだと、偶数番号が進行方向左側、A席が前向き窓側の座席となります。ざっくり言うと左側は大自然で、右側は人里という印象でした。

四万十川自体は右側からの方が見える区間が長かったです。ただし、左側の方が人工物が見えにくく雄大な自然を楽しめます。ちなみに下の写真は左側からの眺め。まあ、どちらに座っても楽しめることに間違いはありません。

心が洗われる気持ちになりますね!とても良かったです。

川には「沈下橋」が多数架けられており、進行方向左側に幾つも見ることができます。水量が多くなった時に水面の下に沈む橋のことです。

トンネル内では上から水が滴ってきて大変でした。これにはちょっと注意が必要かもしれません。

土佐大正からは一般車両に戻り、列車も速度を上げて進みました。


土佐くろしお鉄道と高知西南交通のバスを乗り継ぐ

終点の窪川から特急あしずり号に乗り換えて、高知県内をさらに西へ向かいました。ここから土佐くろしお鉄道の中村・宿毛線に入ります。「宿毛」は「すくも」と読みます。

前の年にも土佐くろしお鉄道に乗っており、その当時はごめん・なはり線に乗りました。この2路線は高知県の端と端にあります。同会社の路線というのが何か不思議な感覚です。

トロッコ列車とは違って田園の中を快走します。そして途中から進行方向の左側に太平洋が見えてきます!こうして天気の良い日に乗ると、非日常感がアップしますね。

特急の終点である中村駅で降り、バスに乗って四国の最南端を目指します。四国最南端といえば…足摺岬ですね!

本来なら足摺岬までのバス往復で3,800円かかります(2021年9月現在)が、今回は「四国西南周遊レール&バスきっぷ」を使っているので実質無料なのです。めちゃくちゃお得

バスは最初、四万十川沿いの道路を進んでいきました。車窓から見える川も変わらず美しいです。室戸岬の時はほぼ海岸沿いでしたが、今回は途中から山の方へも入っていきました。

少し開けた土佐清水の街を抜けたところから、およそバス通りとは思えない蛇行する狭隘な道路を走行!目の前が海の箇所もあり、崖伝いに道路が造られているようなイメージです。向かいから車来たらどうするんやろ…?

実際に対向車が来ることもあり、バックして譲ったりギリギリすれ違ったりと、乗っているだけでもなかなかスリリングでした。


四国最南端の足摺岬を歩き回る

2時間弱のバス旅で無事に足摺岬に到着しました。台風の時にいつも名前が出てくる場所に来られたこの達成感!中浜万次郎(ジョン万次郎)の銅像も建っています。正面はあっち向いていますが…。

足摺岬は全体的に標高が高くて、室戸岬よりも海が遠いイメージ。ちなみに室戸岬は波打ち際まで簡単に歩いて行くことができました。

青い空と青い海がとても美しかったです!展望台からは左右の大パノラマで楽しめるのでぜひ一度行かれてみては。…もちろん台風の時以外で。

海の近くまで下りていくと「白山洞門」が現れました。浸食によって中央がぽっかり空いた岩が佇んでいます。こうしたダイナミックな地形が見られるのも荒々しい海岸ならではです。

周辺をあちこち歩き回って、摺り足になりそうなぐらい疲れました。近くの「万次郎足湯」で足の疲れを取ってからバスに乗って中村駅に戻りました。

バスからはちょうどタイミング良く、太平洋に沈む夕陽を眺められて満足。後から昇ってきた月はほぼ満月に近くてこちらも綺麗でした。そういえば、この時季は中秋の名月の頃でした。

美しい景色を見た後は美味しいものを食べましょう。駅の近くの居酒屋で、四万十豚とんかつカツオの塩たたきをいただきました。めちゃうま!

利き酒セットもすかさず注文。「司牡丹」「藤娘」「土佐鶴」で飲み比べてみました。藤娘が一番好みだったので、翌日帰り際にこっそりお土産に。

中村・宿毛線の終点である宿毛までの普通列車の乗客はさすがに自分だけ…かと思っていたら、途中から地元の若者が乗ってきました。日曜日の夜でも利用があるというのはありがたいことですね(?)。


◆Day 3◆ 特急で宿毛から高知へ一直線

最終日は、宿毛から特急あしずり号で一気に高知まで出ることにしました。高知行きは先頭車両が自由席で、しかも前面展望ができる車両です。13Dの座席が最前列、進行方向右側の窓側座席で前面展望にもってこい。もちろんこの座席を確保して発車を待ちました。めちゃ楽しみ!

ちなみに2022年3月のダイヤ改正で、この宿毛発の特急がなくなってしまうようです。上のように特急車両が入線している写真も今しか撮れないかも?

直線の続く高架線を快走していくのは気持ち良いです。ちなみに下の写真の奥に見えるのが平田駅、まさかの特急停車駅です。

中村からたくさんの人が乗ってきて、自由席は窓側が埋まるほどに。そして天気が予想外に悪くなってまさかの大雨になりました。雨だと車窓の眺めを楽しみづらいのが難点です。早く止むことを願いつつ過ごします。

土佐佐賀を出ると雨は止んで晴れ間が見えてきました。ループ線のある信号場として有名な川奥信号場を通過して窪川からJR土讃線に入り、田園風景の中を東に進んでいきます。ここから先はもう海はほとんど見えません。

宿毛から2時間で終点の高知に到着しました。


ひろめ市場でカツオとウツボをいただく

高知駅からしばらく歩いて、前年は入場制限で入れなかったひろめ市場へ!ここでお昼をいただくことにしましょう。

カツオのたたきはもちろん、高知ならでは?のうつぼのタタキもいただいてみました。今までにない不思議な食感。カツオのもっちり感とはまた違う、ねちねち感がありました。特に皮の周りはコラーゲンを感じる…!美味しく美肌へ邁進です。

宿毛特産の柑橘類「直七」のサワーを注文してみたところこれが爽やかで、ガツンとくるカツオやうつぼのタタキにちょうど良く合いました。美味しくいただけるのでお試しあれ。


さて、山も海もご飯も楽しめた今回の旅もついに終盤です。鉄道だとお金がかかるので帰りは高速バスという選択をしてみました。鉄道ファンとしてはあるまじき選択かもしれませんが(?)まあ良いでしょう。徳島道から進行方向右側に吉野川とその流域一帯を広く見渡せ、良い眺めでした。

淡路島を通ってついに本州上陸…を目前にして、淡路SA付近から渋滞に巻き込まれてしまいしばらく動けなくなりました!ちょうど明石海峡大橋がよく見える位置だったので暇つぶしに写真を一枚。橋の上に車がびっしり並んでいるのが見えます。これは時間がかかるな。

渋滞は大橋の先の舞子トンネルまで続きました。結局大阪の梅田までバスに乗りましたが、神戸の三宮で降りられるなら降り、そこからJRで帰った方が早いかも?とも感じました。今後の参考にしたいと思います。あと単純に、バスは疲れますね。やっぱり鉄道にすべきだったか。そんなこんなで今回はおしまいです。


今回は四国の中でも関西から最も遠い地域へ行くことができ、景色も料理も楽しむことができました。最初は大雨で潰れた計画の補填のような位置付けでしたが、この旅も良き思い出の一つになりました。知らない土地を旅するのは本当に面白いです。

次は、道後温泉で寛いで伊予灘の絶景に心を揺さぶられた話を書きます。




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「乗ってみたい・行ってみたい」をこの機会に実現してしまおうと。


当時の状況からして東京の方まで南下するのはなんとなく気が引けたので、群馬の高崎までは下りることにして、そこから北の地域をぐるっとめぐってみました。

私の旅行記でもおなじみ「週末パス」を買って出掛けました。少し前まではJR東日本の駅で前日までに購入する必要があったのですが、「えきねっと」システム改修と同時に、関西に居ながらでも予約できるようになりました。とてもありがたいです!もちろん、きっぷを受け取る必要はありますが…。


何に乗って、どこへ行ったか

● 主なJR路線:信越本線、羽越本線、白新線、上越新幹線、越後線、弥彦線、上越線、吾妻線、北陸新幹線、北陸本線、湖西線
● 主な私鉄路線:北越急行、上田電鉄、しなの鉄道、えちごトキめき鉄道
● 主に行った場所:草津温泉、別所温泉、筒石駅、美山公園、ヒスイ海岸
● バランス:[観光] ・・★・・[鉄道]


◆Day 1◆ 羽越本線の乗り残し区間へ

今回は夜行バスからスタート。いつも京都駅八条口からで面白みがないので京都深草バスストップから乗ってみることにしました。

高速道路のバス停から乗車するのは初めてで、しかも夜間ということで少し心細かったです。街灯のない公園の中に突然現れたバス停への階段を上っていきました。特に案内もなく、危うく通り過ぎるところでした。

夜行バスでの快適な姿勢が分からず、寝ていても身体が窮屈でなかなか休めません。いろいろ試すうちに、腰が浮かないように座れば足もまっすぐ伸ばせることに今回やっと気付き、そうすると比較的楽だと分かりました。今度からそうしよう。

朝になり新潟に到着。初めて来た時新潟駅万代口が健在だったのですが、今回見てみると既に取り壊され始めていて様変わりしていました。ちょっと寂しいですね。

新潟駅から早速乗り鉄を開始します。五泉(ごせん)行きはGV-E400系で、これが嬉しい初めての乗車でした。外観は北海道で乗ったH100形とほぼ一緒でしょうか。

気動車ながら静かで、九州にいたやつといい、最近の気動車はゴツゴツしていないですね。西日本に導入されるDEC-700形も似たような感じになりそうです。


磐越西線に入る前に新津で降り、羽越本線の新発田行きに乗り換え。新津~新発田の区間は、羽越本線の中でも唯一乗れていなかった区間です。これを乗ってついに羽越本線完乗となりました!

列車はE129系電車での運用で、気動車でないのは逆に珍しいようです。よく実った田園風景が続いて新発田に到着。駅前に広場があって気になったので行ってみると、大倉喜八郎という人の銅像がありました。無知なので初めて知りましたが大実業家の一人だそうです。へぇ…。


引退直前の2階建て新幹線「Maxとき」

白新線に乗って新潟まで戻ります。豊栄から先では乗客が増えてきました。

新潟駅からは今回の目玉の一つ、Maxときに乗ります!MaxはE4系新幹線で運転される列車で、何といっても2階建てであることが最大の特徴。2021年10月1日で定期運用から離れてしまうということで、最後にぜひとも撮って乗っておきたかったのです。

「ぽんしゅ館」でお土産の日本酒を買う予定でしたが開店まで時間があるということで、先に入場券を買ってE4系を撮りまくることにしました。構内の待合室はE4系の特設ブースみたいになっていました。

引退当日はものすごい人出だったようですが、この日の新潟駅はガラガラで好きなアングルから撮り放題。独り占めとまではいきませんでしたが人数は少なかったです。

それにしても背が高い。ド迫力です!

車内の写真も撮りまくりました。下の写真は扉付近にある階段。左側は2階席、右側は1階席に続く階段です。ちなみに、通常の高さの位置にある座席(フラット席?)も手前にありました。

車体の安定化のために1階と2階で座席の2列+3列の配置が逆になっているんですね。私はせっかくならと2階席を予約しておきました。

2階席からの眺めは抜群!目線の高さに何も遮るものがないので田園風景もよく見えます。終始ワクワクしながら乗っていました。

まあ「2階席」というだけなら京阪8000系のダブルデッカーにはよく乗っていますが…。やはり高速移動しながら、というのは新鮮でした。

長岡まで2駅乗ってMaxときを降りました。ホームから去っていく姿を撮ってお別れです。

最初にして最後のE4系、楽しかったです!


越後線と信越本線

さて、長岡からは信越本線に乗って柏崎まで行きました。めちゃ曇ってきてちょっと嫌な天気に。何とか降らずに持ってほしい。まあ列車に乗っているだけなので雨が降る分には特に問題はないのですが、できれば晴れてほしいですね。

柏崎は観光快速列車「越乃Shu*Kura」の停車駅ということで、駅には特製の駅名標がありました。ちなみに「越乃Shu*Kura」は車内で日本酒を楽しめるという素晴らしい列車だそうです。一度乗ってみたいと思いつつまだ乗れていません。またそのうち。

柏崎に着く頃には雨が降ってきてしまったので駅前歩きは止めにしました。昼ご飯におにぎりを買って越後線に備えることに。

越後線は新潟~吉田は2年前に乗っていますが、吉田~柏崎は本数も少なくまだ乗れていませんでした。朝一の羽越本線に続き、微妙に乗り残していた区間を今回乗れて良かったです。

車内で発車を待っているときにこんなものが見えました。窓ガラスに文字が貼ってありますが、換気で窓が開いてしまい途切れ途切れになっています。何が言いたいのかは大体察せられるけど文章には絶妙に直しにくい状態に。おそらく「柏崎~長岡の高速化実現」みたいな内容だと思いますが…。

越後線から海が見えないというのは初めて知りました。本数的にはローカル線ですが、駅間がわりと短めで意外でした。

途中の小島谷駅で国鉄型の115系と交換しました。西日本にはまだたくさんいますが、東日本で見るとちょっとレア感があります。それはそうと「小島谷」って「小鳥谷(こずや)」と見間違えそうですね。どうでもええか。


吉田で弥彦線に乗り換えて東三条まで行き、さらに長岡行きに乗りました。乗り換え待ちの間に長岡の駅前をうろうろ。出たすぐの場所には正三尺玉のモニュメントが!長岡の花火大会は、一度生で見てみたいんですよね。そういえば柏崎にもありましたっけ。日本海側には大きな花火大会が各地にある印象です。

そして長岡からは直江津行きに乗り換えてこの日2回目の長岡~柏崎です。同じ向きの同じ区間はさすがに飽きますね。

海が見え始めるとちょっと目が覚めました。途中で「日本一海に近い駅」として売り出している青海川駅にも停車。そういえば「日本一海に近い駅」は島原鉄道にもあったな…?

さあ直江津行きで終点まで…と見せかけて、二つ手前の犀潟(さいがた)で降りますよ。


北越急行ほくほく線で山中を突っ切る

犀潟からは北越急行に乗ります!北陸新幹線が長野までだった頃、金沢方面への速達列車として、越後湯沢~金沢を特急はくたか号が走っていました。はくたか号が爆走するための高規格な線路を有しているのが犀潟~六日町を結ぶ北越急行ほくほく線です。

今となっては基本的に1両の普通列車しか走っておらず、せっかくの高規格線路も充分には力を発揮できていないようです。ただ、このHK100形は特急はくたか号の遅延を招かないよう、加速性能がすこぶる良く設計されているそうで、実際その加速力に驚きました。乗っていて気持ち良かったです。

犀潟からくびきまでの区間は見晴らしがとても良かったです。

それから先は地図で見ると潔い直線となっています。長大なトンネルが連続しているため残念ながら車窓の風景は期待できません。北越急行ではそれを逆手に取り、「ゆめぞら」というシアター列車も運転しているようです。

トンネルと出ると、トンネル内と外気の温度差で窓の外側が結露してきて、何も見えなくなりました。上越線の新清水トンネルを通った時のようです。ちなみにほくほく線にはトンネル内にも駅があります(美佐島駅)。高速でトンネル内を走って、六日町からは上越線に合流して越後湯沢に到着です。


越後湯沢18時前発の上越線の水上行きが、まさかの最終列車で驚きました。上越新幹線があるので東京方面に行くのに不便ではありませんが、18きっぷユーザーからすると痛い区間ですね。今回は週末パスを使っているので特に気にしなくても大丈夫です。

この最終列車は2両編成で、立っても狭いほどの大混雑でした。途中の土合駅と湯檜曽駅は、下り線ではトンネル内にあります。今回乗った上り線では地上にあるので直接は通っていないものの、北越急行といい何やらトンネル駅に縁がありますね。実は3日目にも…これはしばらく後のお楽しみです。

水上からは211系の4両編成に乗り換えて座ることができました。一度乗った区間でしかも真っ暗だったので眠気が襲ってきました。昼寝ならぬ夕寝。


お宿のある前橋に行くために新前橋で乗り換え待ちをしていると、高崎方面から花火の音が。大雨で、9月初旬にしては半袖では厳しいぐらい肌寒い中での打ち上げ花火は、何か不思議な感じでした。


◆Day 2◆ 信越本線と吾妻線は山の麓まで

この日も朝から曇っていましたが雨は降らず。まず高崎から信越本線で横川まで乗ってみました。

安中市内に入ると田園風景が広がってきて、都市部を出た感があります。徐々に標高を上げていって終点の横川に到着です。

当初は信越本線として高崎と新潟が結ばれていましたが、長野新幹線開業で横川~軽井沢が廃止されてしまい鉄路がつながっていません。北陸新幹線の開業でも第三セクターに移管されるなどして、現在は高崎~横川、篠ノ井~長野、直江津~新潟と3区間に分断されてしまっています。ややこしい。

ちなみに横川~軽井沢にバスは走っています。もう少し時代が後だったら、この区間も観光鉄道として残されていたかも?などと妄想してしまいます。


雲がかった山が良い雰囲気。このままバスで碓氷峠を越えても面白かったかとも思いますが、今回は先の予定があるため乗りませんでした。いつか一度行っておきたいです。

高崎まで戻って吾妻線(あがつません)に乗り換えました。上越線から分岐する渋川から標高が上がっていきます。山の方に向かう路線に乗ると、こういう上り勾配にさしかかった時にワクワクしますね。何となく青梅線を思い出しました。

川原湯温泉駅あたりは八ッ場ダム建設の関係でルートが変わったそうです。どうりで駅設備が新しいなあと思いました。ロングレール&トンネルが突然出てきたのもヒントでしたね。

吾妻線の終点である大前駅の駅前踏切から一枚。一駅手前の万座・鹿沢口駅まで行く列車の本数は多いのですが、大前駅まで行く列車はなぜか少なく、効率的に乗りつぶすには事前の計画が必要です。

大前から途中の長野原草津口まで戻りました。草津…そう、日本有数の名湯草津温泉への玄関口です!

案内板の下には風鈴がたくさん吊るされていました。季節を感じますね。


名湯・草津温泉の外湯をめぐる

長野原草津口の駅前ロータリーから、観光バス仕様の急行バスに乗って草津温泉ターミナルまで一直線。車内では草津節が流れていました。草津温泉へ向かいながら気分を盛り上げてくれます。

田沢湖高原温泉に行った時のようにどんどん標高を上げていきました。こうして高い所へ上って行く感じ、ワクワクするので個人的にかなり好みです。

30分弱で草津温泉に到着。バスターミナルから少し進むと…。

テレビで見たことのある湯畑が眼前に!

心地よい温泉(硫黄)の香りと圧倒的な湯量に、ついに来たぞという実感が湧いてきました。3ヶ所の日帰り温泉を楽しめるパスをさっそく買って外湯めぐりへ。温泉はやはり疲れを癒してくれます。

川からも湯気が立ち上ります。さすが人気温泉地ということもあり、自分もその一員ですが観光客が多めでした。

ただ、余裕をこいてゆったりしすぎて、帰りの時間がギリギリになって焦りました。こういう場面の時間管理が未だに下手くそなのです…。


上田電鉄に乗って別所温泉にも行ってみる

帰りは特急草津号で高崎まで戻ります。進行方向右側に座って、時々見える吾妻川の風景を眺めながら過ごしました。

渋川に戻ってからは直線の複線区間に入り快走しました。そして高崎からは北陸新幹線で上田へ。長野県内に入ると青空が見えてきました。

そして上田からは上田電鉄に乗車。こうして夕方にローカル私鉄で温泉地に行くのは、飯坂電車に乗った時と雰囲気が似ていますね。そのまま泊まってしまいたい気分になりますが、翌日の予定もあるので行って帰るだけです。

上田電鉄別所線といえば、2019年の台風で千曲川が氾濫した際に鉄橋が崩落してしまい、2021年3月にやっと復旧したのでした。今回ついに、上田駅を出たところにあるその赤い鉄橋を渡ることができました。

別所線も少しずつ山の方へ標高を上げていき、終点の別所温泉駅へ。駅舎がレトロな雰囲気で、こうして夕方に訪れるとさらに良い感じですね。

通常なら旅館でも日帰り温泉を楽しめるようですが、当時の情勢のため残念ながら県外客の受付が中止されていました…。

これでは仕方ないので近くの日帰り温泉施設「あいそめの湯」で別所温泉を楽しみました。一日に何回温泉に入るんや。別所温泉も良いお湯でした。

途中で雨が降ってきて寒かったです。湯冷めしないように気をつけながら、上田まで戻りました。


しなの鉄道とトキ鉄で新潟県内へ

上田からはしなの鉄道に乗って長野方面へ。夜なので景色が全く見られないのが残念でしたが、左手に千曲川を感じつつ乗っていました。JR時代の国鉄型がまだまだ健在です。

長野からさらに北の方へ向かいます。駅には手動ドアの湘南色が待ち構えていました。タイムスリップしたかのよう。

妙高高原でえちごトキめき鉄道の列車に乗り換えて、この日の終着地である上越妙高に向かいました。妙高高原と上越妙高は、名前が似ていてどっちがどっちかたまに分からなくなります。

この辺りを乗ったのは実に約10年ぶり。当時はまだ信越本線の一部でした。ちなみに上越妙高駅は、かつては「脇野田」でしたね。二本木駅のスイッチバックも体感してこの日はおしまいです。お宿に着いたのは23時前でした。


◆Day 3◆ トンネルの中の筒石駅

最終日は朝から酷い雷雨。一時は警報も出ていたようです。お宿でゆっくりしている最中に瞬停も起こりました。果たしてこの先大丈夫なのか…?

出発する頃には小康状態になって一安心。上越妙高から直江津まで、えちごトキめき鉄道に乗ります。列車は朝ラッシュの編成のままなのか、まさかの6両編成で到着。車内はガラガラ、どこでも座り放題な状態でした。

直江津から日本海ひすいラインに乗り換えて日本海沿いを進んでいきます。現在ではトキ鉄が走っていますが、昔は北陸本線の一部でした。旅行記にも何度か話が登場している私の高校時代の卒業旅行で乗ったことがあります。

この日のお目当てはトンネル駅。その卒業旅行で初めて見た時の衝撃は忘れられません。トンネルの中に駅があるとな…?


そして今回ついに、そのトンネル駅である筒石駅で下車しました!いつかは降りてみたかった駅に、初めて降り立つことができてちょっと感動です。

ちなみにトンネルの中は年中冷涼な気温に保たれています。今回は夏だったので肌寒かったです。冬は逆に暖かいのでしょうね。

駅は地下40mの深さにあるらしいです。地上に続く階段では平衡感覚が狂いそうになりました。写真では何とも感じられないと思いますが、実際に一度歩いてみてもらえると分かるかもしれません。

駅舎はこんな感じ。普通ならこの奥に線路がある…はずですが、木々が生い茂っています。もちろん列車の音も聞こえず、不思議な感覚になります。

駅を出て少し歩くと、高速道路の向こう側に海が見えます。海岸沿いの山の中にトンネルを通していることがよく分かりました。

列車が筒石駅のある頸城(くびき)トンネルに入ってくると、風圧と微かな音で何となく分かります。ヘッドライトが見えて音が大きくなってくると、来た来た!とテンションが上がりますよ。

乗った列車の終着駅である糸魚川(いといがわ)まで行きました。糸魚川も何度か通ったことはありますが、ちゃんと観て回るのは今回が初めてです。


ダイナミックな海と山の糸魚川ジオパーク

昼前に糸魚川に到着して、お腹も空いてきたので駅近くの定食屋「上乃家」さんにてエネルギーチャージをしました。写真にプラスして焼魚がまるまる一匹ついてくる豪華な定食です。

この付近は糸魚川ジオパークにあたる地域で、めちゃくちゃざっくり言うと「地球を身近に大スケールで感じられる場所」です。「糸魚川静岡構造線」など聞いたことがある方もいるかもしれません。あの「フォッサマグナ」の西側に相当するものですね。

さっき行った筒石駅近くでも、山の地肌が露出している部分にはそれっぽい地層が見られていました。既に地球を感じていたのです(?)。


ちなみにこのご時世ということで、ジオパークのキャラクターがソーシャルディスタンス仕様になっていました。まさかのキャラクター自体が真っ二つという斬新なデザインです。ちょっとかわいそう。

自転車を借りていざ出発。まずは山の方へ…と意気込んでいましたが、早速急な坂道が続いてママチャリではかなりしんどかったです。電動アシスト付き自転車があればそれを借りるのを圧倒的にオススメします。

でも、ふと振り返ると海が!

海と坂道と山、まるで神戸や長崎のようです。駅の方まで戻る時の自転車はさぞかし気持ち良いやろなあ、と期待しつつさらに上へ進んでいきました。

フォッサマグナミュージアムは臨時休館。行ってみたかった場所だったので残念。またの機会にリベンジするとしましょう。代わりに今回は美山公園の展望台へ行ってみました。キツい坂道の連続でヒィヒィ言いながら自転車を漕いでいきます。

無事に美山展望台にたどり着いた時の喜びは格別!北アルプス方面の雄大な景色を見ることができました。苦労した分、より美しく見えます。

そして何やら踏切らしき音が聞こえるな…?と思って目を凝らしてみると、大糸線の車両が走っていくのを目撃。これは撮るしかない。

どうしても木の枝が入ってしまうのが残念でしたが、タイミング良く走ってきてくれたのが嬉しかったです。ちょっとしたご褒美ですね。


ヒスイ海岸に立ち寄る

フォッサマグナミュージアムも翡翠園(大きなヒスイの原石があるそう)も臨時休館で入場できなかったので、予定よりも早めに海の方へ。先の写真の坂道を下っていくのはやはり気持ち良かったですよ。

ヒスイ海岸」と呼ばれるほどですしヒスイも採りやすいのかな?と思っていたのですが、そもそも砂浜まで出るのが難しかったです。国道8号が海の真横を走っているので砂浜すらも簡単には見えませんでした。

ヒスイとは結局縁がなかったですが、やっぱり海は綺麗でした。朝の大雨が嘘のような青空も気持ち良いです。間近に日本海を眺めることができた達成感に浸りつつ帰途に就きました。

糸魚川から北陸新幹線とサンダーバードに乗って帰ってきました。確かに、北陸新幹線が新大阪まで延伸した暁にはさらに便利になっていそうですね。果たして開業はいつになるのやら…。


今回の上信越地方の周遊旅行はこれでおしまいです。Maxとき・草津温泉・筒石駅と、自分にとって「痒い所に手が届く」旅行になったかと思います。面白かった!

次は、四国西南の海と山をめぐった話を書きます。




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前篇からのつづき。後篇は山口線の観光列車からスタートです。

山陰の小京都・津和野を経由して再び日本海側に出るルートを選択。これで山口県内の路線と山陰本線をやっと制覇することになります。それでは旅を再開しましょう。


何に乗って、どこへ行ったか [後篇]

● 主なJR路線:山口線、山陰本線、因美線、津山線
● 主な私鉄路線:若桜鉄道
● 主に行った場所:道の駅津和野温泉、太皷谷稲成神社、松江城、小泉八雲記念館、塩見縄手
● バランス:[観光] ・・★・・[鉄道]


◆Day 3◆ DL「やまぐち」号、その前に

山口線の観光列車といえばSL「やまぐち」号なのですが、私の行った時にはSLが検査に入っていたため代わりにディーゼル機関車DD51が牽引する運用でDL「やまぐち」号として運転されました。DD51も次第にその役目を終えつつあり、このタイミングで見る&乗ることができたのは良かったです。

前日のお宿のあった宇部新川から新山口まで出て、DL「やまぐち」号の発車時刻を待ちます。1時間ほどあったので駅周辺を歩くことにしました。


駅の案内板にあった昭和通り踏切へ行ってみました。ここなら通過していく列車を多少は撮れるかな?と思って来てみると、既に何人かの撮り鉄らしき人々が!何やら良いものが撮れそうです。ちなみに下の写真は踏切の横から見える車両基地と新幹線のコラボです。

そして踏切付近にDL「やまぐち」号がやって来ました!車両基地から新山口駅に入るためここまで引き上げてきて折り返すのでした。これは思いがけぬ穴場です。わざわざ混雑した駅で撮らなくても撮り放題でした。

一通り撮って満足してから駅に戻り、列車に乗り込みました。本来なら展望デッキのあるグリーン車に乗りたかったのですが、残念ながら大人気で取れませんでした。外から見て楽しむだけとしましょう。

下の写真は一般車の車内の様子です。この時節柄、中央にパーティションが設置されていました。

DD51が牽引するDL「やまぐち」号、さあ出発です!


山口線を津和野方面へ進む

前日の「○○のはなし」でもそうでしたが、沿線の子どもたちが手を振ってくれるのが楽しいですね。緑豊かな地域をゆっくりと進んでいきます。

沿線には子どもたち以外にも撮り鉄の人々がたくさんいました。やはりDD51を狙っているんでしょう。通過時には同じく手を振ってくれるので、こちらも振り返します。こうしたちょっとしたコミュニケーションが醍醐味でもあります。

走行中にはDD51の解説が入りました。この代走期間ならではのイベント。SLにも乗ってみたかったですが、逆にレア感があって良かったです。


峠を越えて、長門峡(ちょうもんきょう)駅を出てすぐに渡った川の中にも撮影隊が!撮り鉄の皆さんの執念を感じます。

それはそうと、つい「ながときょう」と読んでしまいそうな駅名ですよね。私も最初は間違えていました。

地福駅で10分ほど停車し、津和野方面からの列車との交換待ちをしました。もちろん停車している間は撮影大会。駅舎の屋根は石州瓦で、その勢力圏の広さを感じさせられます。

向かいからやって来たのはまだまだ健在な国鉄型車両。これの到着を待って発車します。下の写真ではミラーにDD51を映して一枚に収めてみました。

あと半時間ほど走って終点の津和野に到着しました。


山陰の小京都・津和野を散策

津和野は山陰の小京都と呼ばれているらしく、確かにそんな雰囲気の街路や街並みもありました。全国の「小京都」めぐりも徐々に進行中。特に意識はしていませんが…。

駅前で自転車を借りて出掛けます。降りた先にレンタサイクルのあることが多いので助かっています。

津和野は確かに雰囲気は良いもののあまり見る場所がなく、しかも暑かったので道の駅へ行って涼むことにしました。ついでに昼ご飯も食べましょう。道の駅までは自転車で20分ほどで行くことができます。

お腹を満たして涼んでから再び駅の方に戻ります。途中で太皷谷稲成神社へ参拝することにしました。この神社、ちょっと高い所にあるため、本殿まで長い階段を昇らなければなりません。千本鳥居をくぐりつつ進みます。

道の駅で涼み過ぎたのか案外時間がなく、爆速で駆け上がったところ5分で本殿に到着しました。その代わりにめちゃくちゃしんどかったです。

大急ぎで旅の安全を祈りつつ駅まで戻って来ました。津和野から益田までは鈍行で北上していきます。山口線の中でも本数の少ない区間です。

自転車を漕いだのと爆速階段昇降とでそこそこ疲れたのでうとうとしながら乗っていました。ちなみに途中にある日原駅は、本来なら岩日線(現・錦川清流線)として岩国駅と結ばれるはずだった駅です。2021年4月に清流線に乗った記事でちょこっと紹介しましたね。


日本海側を疾走する特急と夕陽の宍道湖

終点の益田に到着、一日半ぶりに戻ってきました。ここから特急まつかぜに乗って出雲市まで一気に向かいます。座ったのはもちろん左側、海側です!

振り子式なのでキツめのカーブでも速度を落とさずに通過していきます。所々で見える日本海や雄大な海岸地形もすぐに過ぎてしまうことだけが少し惜しかったですね。

江津や大田市でもまだまだ石州瓦の家屋がたくさん見られました。出雲市で普通列車に乗り換えて松江まで行きました。松江まで特急で行けば、という話ではありますが、ここはちょっとした節約です。


日本海から離れたと思えば次は宍道湖が見えてきて、湖岸沿いを走ります。松江では島根県のキャラクター「しまねっこ」がお出迎えしてくれました。

出雲市で特急から乗り換えた理由はもう一つあり、ちょうど夕陽が宍道湖に沈むタイミングを狙ったのでした。松江からバスに乗って宍道湖大橋方面へ向かいます。大橋まで直接行くバスは時間が合わなかったので、代わりに「京橋」バス停から歩くことに。バスと徒歩あわせて15分ほどでした。

橋の上に到着してしばらくすると、宍道湖に沈む見事な夕陽!

…のはずでしたが、季節的に方角が少しズレてしまい湖面ではなく街の方に沈んでいきました。もうちょっと湖側に沈んでくれた方が嬉しいのですが、夕陽自体は綺麗だったのでまあ良しとしましょう。春か秋ならうまく湖面に沈むのでしょうか?

夕陽が沈んだ後に堀川の周辺を散策してみると、良い雰囲気の街灯が水面を照らしていました。冬の小樽運河を思い出します。

近くのお店で晩ご飯にしようかと考えていましたが、相場が高めだったのでケチってやめてしまいました。すみません。


◆Day 4◆ 国宝天守の松江城と城下の街並み

月曜日の朝、宍道湖ではシジミ漁が行われていました。なかなかこういうの見る機会がないのでちょっと得した気分です。

お宿の朝ご飯を食べてエネルギーをチャージしてから松江市内の散策に出発です。まずは国宝12天守の一つ、松江城へ。

もちろん天守の一番上まで行きました。真夏で暑かったですが、吹き抜ける風が気持ち良かったです。そして正面に見えるは宍道湖!

昔はもちろん高い建物などなかったでしょうから、宍道湖がはっきりとよく見えただろうと思います。往時の風景に思いを馳せつつひと休みしました。


お城から出てきて小泉八雲記念館を見て回りました。小泉八雲のことは名前以外はほとんど知らなかったので、やっとその人となりを知れました。

お濠の横の塩見縄手を歩いて雰囲気を楽しみます。お濠は小舟に乗って巡ることができるので、興味のある方は乗ってみてはいかがでしょうか。続いて武家屋敷にも入ってみました。写真の一番右に見えるのが入口、いかにもな感じです。

松江観光はこれぐらいでおしまいにして、松江駅まで戻ります。松江城付近から松江駅までは、思いのほかバスの頻度が高くてありがたかったです。


山陰本線乗りつぶし最後の区間

特急やくもにちょっとだけ乗って米子まで行きました。この国鉄型特急車381系ももうすぐ引退なので、乗りたい方は早めに乗っておきましょう。

駅で買っておいた地ビール「しまねっこえーる」は濃厚な味わい。昼間から酔っ払いです。

米子で倉吉行きに乗り換え。車内には沿線の学生と思われる若者が多かったです。ボックスシートで空いていたのは進行方向右側の一区画だけでした。

海側ではありませんが、こちら側の窓から見えるのは伯耆大山!残念ながらこの日も山頂に雲がかかっていて、山自体は何度も見ているのですが未だに全体を拝めたことがありません…。

途中の由良駅は「コナン駅」としてアピールされていました。作者の出身地だそうです。ちなみに下の写真は隣の下北条駅にあったパネルです。

倉吉で再び乗り換えて鳥取へ。最後の未乗区間だった伯耆大山~鳥取に今回乗ったので、これで山陰本線を全線制覇したことになりました!めでたし。


若桜鉄道に乗る

ついに山陰に別れを告げて鳥取から南下していきます。因美線の智頭行きに乗って、途中の郡家(こおげ)まで乗りました。

郡家で若桜鉄道に乗り換えます。若桜鉄道は郡家~若桜(わかさ)間の短い第三セクター路線である若桜線を運営しています。降りたホームの向かいに「八頭号」が停まっていました。

車内の様子がこちら。ピンとくる方もおられると思いますが、そう、これは紛れもなく水戸岡鋭治氏のデザインです。この前の和歌山電鐡九州北部の記事で紹介しましたね。こんなところにまで進出しています。

丹比(たんぴ)駅など、古い造りの駅舎がそのまま残っています。若桜線の構造物は登録有形文化財に登録されているものが多いようです。歴史を感じますね。そういえば天竜浜名湖鉄道もそうでした。

沿線風景はもちろん(?)田園と澄んだ川。時間を忘れてボーっとしたい、そんな気持ちになります。

30分ぐらいで終点の若桜に到着。ちなみに若桜駅舎も登録有形文化財です。駅スタンプが6種類もあって、記念に押すのにも一苦労でした。

復路は八頭号の前に「昭和号」が増結されました。この他に最新の「若桜号」もありますが、今回は乗れませんでした。

郡家駅に戻ってきて因美線の続きに乗ります。郡家駅のホームは智頭急行の特急車両・一般車両と若桜鉄道の車両で埋められていて、JRの管轄する駅であるにもかかわらずJR感が皆無でした。乗り入れが多いとこういう面白さもありますね。

因美線と津山線で岡山方面へ、そして帰途に就く

智頭からは極端に本数が少なくなる因美線の南側区間へ。ここで智頭急行と分岐するのですが、大阪や京都に向かう特急は智頭急行の線路を走るため、因美線の南側区間である智頭~津山は日の目を見ない状況なのです…。

1両の津山行きが山間部の集落沿いを縫って走っていきます。平日夕方でも学生がほぼ乗っていないというのが寂しかったです。駅名標では古いものが残されている駅もありました。

ゆったり揺られて終点の津山に到着。ホームには趣ある地下道があります。新見駅のそれもこんな感じでしたが、とにかく天井が低いです。

津山といえば…有名なのはB'zでしょうか。ファンの皆さんには聖地としても親しまれているそうです。駅の近くにも紹介の看板がありました。次の列車まで1時間ほど時間をつぶします。

津山からは快速ことぶきで岡山まで南下しました。津山線では、JR西日本のローカル線にしては珍しくほぼ終日快速が運転されています。

仕事帰りの人々がたくさん乗っていました。津山から岡山まで乗り通す人も多く、通勤圏内であることを実感しました。山中を快走して岡山まで下りてきました。

岡山からは新幹線で一気に新大阪まで帰ってきました。今回はこれでやっとおしまい。最後はあっけなく終わった感がありますが、まあ大体こんなもんです。日常に引きずり戻されますからね!こうした非日常をいかに楽しめるものにするか、も大事です。


それにしても今回はなかなか印象に残った旅行でした。山陰、ナメてましたね。いろいろな見所があるので、行ったことのない方はぜひ行ってみて体感してきていただきたいです。

次は、Maxとき&草津温泉&トンネルの中にある駅の話を書きます。




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影の薄い地域だと思って侮るなかれ、美しい景色の連続でした。


今回は、前年の同時期に行こうと画策していた分をほとんどそのまま持ってきています。前年は各地のイベントや臨時列車が相次いで中止となり、やむなく旅程を変更したのでした。今回はそのリベンジです。

基本的には青春18きっぷを使いましたが、効率的に行きたい所では新幹線や特急に課金しました。山陽新幹線の直前割で、ひかりとこだま限定ながらも新幹線が圧倒的に安くなったのもインパクトが大きかったです。


このところ、旅行に行くたびに写真の枚数が増えているような気がします。心を打つ場面の連続で、あれもこれも残しておきたくなるんですよね。時々写真を見返して思い出に浸るのも楽しいです。そんなわけで今回も、内容が多くなって前篇と後篇に分かれてしまいました…。

何に乗って、どこへ行ったか [前篇]

● 主なJR路線:山陽本線、美祢線、山陰本線、小野田線
● 主な私鉄路線:なし
● 主に行った場所:松下村塾、松陰神社、明倫学舎、萩城城下町
● バランス:[観光] ・・★・・[鉄道]

◆Day 1◆ 厚狭駅周辺を散策する

上にも書いた山陽新幹線の直前割を使って、こだまで新山口までゆっくりと進みました。3時間半はさすがに長いなと思いますが、普段は猛スピードで通過してしまう駅を観察できるのが面白かったです。自由席よりも指定席の方が混んでいた印象。

ゆったり本でも読みつつ移動するのもオツなもんです。混んでいた指定席は岡山でそこそこ空きました。

新山口で在来線に乗り換えて、ここから青春18きっぷの登場です。入鋏印のインクが存外多くて大変でした。インクを吸わせるためのレシートを財布に常備しておけばいいということを最近やっと学習したので、遠出する際にはなるべく捨てないようにしています。


新幹線の駅でもある厚狭(あさ)駅で下車。ここから美祢線(みねせん)に乗るのですが、発車までしばらく時間があるのでお得意の周辺散策に出掛けました。何とも昭和風の駅舎が良いですね。

駅前には寝太郎像なるものがありました。寝太郎がどういった人物なのかはよく分かりませんが、この辺りでは有名なようです。調べてみるとどうやら民話の登場人物らしいです。

駅に置いてあった散策マップを見つつ歩きます。お昼を食べようかと思っていたお店は閉まっていたので諦めて、少し古い感じのする街並みを見ながら歩いていました。一人旅あるある(?)の昼食難民です。また後でどっかで食べようかしら…。


途中で橋の上から美祢線の写真を撮れそうな場所を見つけ、ちょっと待って一枚撮ってみました。雲がまさに夏のそれ!

個人的に思い通りの写真が撮れて喜んだのも束の間、厚狭駅で折り返すこの被写体に乗らなければならないため大慌てで駅に戻りました。

美祢線に乗って長門方面へ

折り返しの仙崎行きは座席が埋まるほどで、そこそこの乗車率でした。発車直前に乗り込んだ私はもちろん空席に恵まれず、仕方がないので後方展望で楽しむことにしました。

厚保(あつ)駅はさすがに読めません。あほ…かと思っていました。すみません。厚狭川と並走しながらどんどん北へ進んでいきます。

写真は途中の重安駅。いかにも夏の田舎の駅という感じで、どこか懐かしい気持ちになりますね。人間のたくさんいる地域に住んでいる身からすると、少し心が落ち着きます。

思いのほか直線区間も多く、スピードアップする区間もありました。長門市手前の長門湯本周辺では、その名の通り温泉街のような雰囲気に一気に切り替わって驚きました。ここの温泉にも一度入ってみたいです。


長門市駅に到着し、さあ駅のレンタサイクルを借りるぞ…と意気込んでいたところ、まさかの6月末で廃止されていたことが判明!ぜひ7月まで営業していてほしかったものですがどうしようもありません。こうなれば徒歩です。

駅の出口から15分ほど歩くと海が見えてきました。少し前までは瀬戸内海、しかし今や日本海が目の前に見えています。南北移動を実感する瞬間です。

ぐるっと回って長門市駅の南側の方へ行きました。海が近いといえど真夏の炎天下を歩くのはしんどい。

駅前に「WAVE」なるショッピングセンターを見つけましたが、どうもひと気がない…と思って見てみると、2年前に閉館したとのことでした。いかにも昭和な構造の建物。往時の賑わいに思いを馳せつつ横を通りました。

結局昼ご飯は無かったことになり、駅に戻って次の列車に乗り込みました。

山陰本線の閑散区間から見る夕陽

長門市から山陰本線で島根県の益田まで乗ります。日本海の近くを走るので進行方向左側に座って眺めることにしました。長門市~益田は山陰本線の中でも特に本数の少ない区間で、「山陽本線」と対をなす幹線ながらかなりのローカル線感を醸し出しています。

早速見えてきた海の景色を眺めながら進んでいきます。長門から萩は思っていたよりも近く、また思っていたよりも街並みが続いていました。市街地がのっぺり広がっているイメージ。

このローカル区間にある有名な撮り鉄ポイントと言えば惣郷川橋梁ですね!沈んでいく夕陽をバックに、惣郷川(そうごうがわ)橋梁を渡る列車を撮影するのが定番のようです。もちろん車内からも美しい夕陽を見ることができますが、あっという間に通過するのでうまく撮るのは難しかったです。

益田の手前の海岸付近を走っている頃にちょうど太陽が沈んでいきました。ただ肝心のそのタイミングで雲に隠れてしまったのが残念。でもその後まだ赤味がかっている空は得も言われぬ美しさでした。

益田駅前には思いのほか飲食店もたくさんあり、海の幸と地酒をいただいて初日は終わりにしました。

◆Day 2◆ 萩市内をめぐって明治期の風を感じる

旅先で迎える朝はなぜか、列車に乗り遅れることはないものの、いつも発車ギリギリになってしまいます。単に宿で過ごす時間配分をミスっているだけだとは思いますが、何十回と旅に出ていても未だにこんな感じです。

さてまずは益田駅から東萩駅まで、前日の夕方に乗ったルートを戻ります。前日乗ったということでそこまで目新しい景色もなく少しうとうと。木与駅近くでは海水浴に来ている人たちがいました。1時間ほど乗って終点の東萩駅に到着です。


このごろは駅からレンタサイクルで街歩き(街乗り?)をするのが便利だということに気付き、よく使います。東萩にも駅前にあるという情報をゲットして借りることにしました。

駅舎から既に城下町の雰囲気が漂っています。ローカル区間と思ってナメていましたが駅も駅前の街並みも立派です。

まずは松下村塾へ行ってみました。ここで偉人たちが学んでいたんですね!

ついでに吉田松陰の資料館である「至誠館」を見学して、彼の意志の強さというか、自分が正しいと思ったことを貫く力を思い知らされました。素直にカッコいい生き方だなと思います。私には到底無理ですわ…。


松下村塾は駅の東側の地域にありましたが、そこから松陰大橋(何でも吉田松陰が出て来ますね)でJR線を跨いで西側へ。西側は萩市の中心部といった雰囲気です。

しばらく自転車を漕いで明倫学舎へ向かいました。萩藩の先人たちがここで育っていき、つい数年前まで実際に小学校として使用されていたそうです。現在は観光拠点として再整備されています。私はこの外観に惹かれました。

校舎内は滋賀県にある旧豊郷小学校みたいなレトロな雰囲気。こんな部屋で会議なんかやってみたいですね。

偉人たちの生家が並ぶ城下町からも歴史を感じます。下の写真のように白い壁を見渡せるポイントもありますよ。

時間の都合で萩城までは行けませんでしたが、市内観光を楽しむことができました。駅を出発して3時間ほどで戻ってきました。

観光列車「○○のはなし」で海岸沿いを西へ

ここからが2日目の目玉、観光列車「○○のはなし」です!前年乗れなかったので一年越しに念願叶ったりですね。ちなみに「はなし」は「話」と、「萩」「長門」「下関」の各頭文字が掛けられています。「見て、聞いて、感じてみたい『はなし』」を、私も探しに出掛けるとしましょう。

ついに乗れるぞとワクワクしながら車内へ。列車は2両編成で1号車は和風、2号車は洋風の装飾になっています。場面や気分に合わせて車両を選ぶのも楽しいと思います。どちらも良い雰囲気なので、気力のある方は両方乗りに来てみては…?


私は2号車の座席を取りました。2号車はすべての座席が海側に向いていて、もう日本海を眺め放題です。ただし、1号車でも同じですが座席によっては座った正面に窓枠が鎮座しているという悲惨なパターンもあります!列車の公式ページに図が載っているので、必ずチェックしておきましょう。

ちなみに下の写真にもそんな座席があります。真ん中に見える窓枠ですね。私は、運良く窓が広い座席が残っていてそこを選べたので良かったです。

いよいよ発車というタイミングで、車内での飲料の販売がないことを知って急遽買いに行きました。乗る予定のある方はご注意ください。

お顔が写っているので載せませんが、一つ横の萩駅では観光協会の方々が、そしてもう少し先の長門市駅では駅員の方々が特製の幟を持って手を振ってくれていました!旅行に来たなあという気持ちになれるおもてなしです。


で、肝心の車窓から見える景色はと言うと…。いや、これは私の語彙力では到底説明できない素晴らしさでした。ひとまず写真をば。

…普通やん、と思われるかもしれませんが、カメラの画角に収まりきらないのです。とにかく窓が広く海が近い。実際には雄大な景色が眼前に広がっていました。

それによく晴れていたというのも大事な要素ですね。実を言うと東萩~長門市は前日に乗っているのでこの地点も通っているのですが、時間帯と天候の関係であんまり明るく見えなかったんです。


そんな細かいはなしは置いといて、車窓を楽しみます。しばらくして集落も見えてきました。この地域特産の石州瓦の風景です。赤褐色の屋根瓦が特徴的で、家屋が集まっている場所では見応え抜群でした。

発車して約30分で長門市に到着、ですが扉は開きません。ここからスイッチバックして仙崎方面へ進んでいきます。


山陰本線には長門市~仙崎の仙崎支線と呼ばれる区間があります。山陰本線ではありますが、運行上は美祢線と一体となっています。そういえば前日に乗った美祢線も仙崎行きでしたよね。

そして乗りつぶしのためには仙崎支線にも行く必要があるのですが、この「○○のはなし」は仙崎にも立ち寄ってくれるので乗り鉄にも優しいです!ただし立ち寄るのは新下関行きのみなのでご注意を。

途中停車で金子みすゞの故郷・仙崎を散策

長門市から5分ほどで仙崎に到着しました。ここでは30分停車するため、駅周辺を自由に散策することができます。到着前にはアテンダントさんが案内マップを配布していました。

他の乗客の皆さんは大半が「道の駅センザキッチン」へ向かい、軽食を買ったりお土産を買ったりしていたようです。私はそんな気分でもなかったので金子みすゞの生家の方へ歩いてみました。

金子みすゞはもちろん皆さんご存知ですよね。仙崎が生まれ故郷ということで、詩があらゆるところに貼り出されていました。写真は駐車場のブロック塀に貼ってあった、かの有名な詩です。

そしてこれが生家周辺だそうです。残念ながら記念館を見て回る時間はありませんでした。

のどかな昼下がりで、歩いているとつい時間を忘れそうになりました。乗り遅れるといろいろ大変なので時間に余裕を持って戻りましょう。

列車に戻ってもう一つのお楽しみの登場です。車内では飲料の販売はないと書きましたが、オリジナルグッズを販売するカウンターがあります。そこで事前予約していた「うきしま工房」のスイーツセットを引き換えました!

乗車の3日前までにお店に電話予約しておくと、発車後の車内でこういったスイーツやらお弁当やらを受け取れるシステムとなっています。スイーツは時間帯的にちょうど良かったです。

さらに西へ進んで下関方面へ向かう

仙崎出発後は絶景ポイントで停車してくれるというサービスも。前回行った京都丹後鉄道でもこうしたサービスがありましたね。ありがたいです。

少し進むと日本海をしばらく離れて、車窓から見えるものが田園風景に一変します。うきしま工房の生シューを頬張りつつ緑鮮やかな景色を眺めていました。注意しないとクリームがはみ出る。

途中の人丸駅と阿川駅では数分間停車するので、停まっている列車の写真を撮ったり、単に車外に出て気分転換したりもできます。ずっと乗りっぱなしにはならないので飽きませんね。

阿川駅横につい最近開業したお店「Agawa」では、地元の食材を使った物を買うことができます。店内は一瞬で大混雑になり、発車直前までお買い物を楽しんでいる方もいました。

難読駅として有名(?)な特牛駅にも停まります。「とくぎゅう」でも牛丼特盛りでもなく「こっとい」です。

そして再び日本海が間近に!とりあえずめちゃくちゃ綺麗です。一度乗りに来て実際に味わっていただきたい。ただ徐々に西陽がモロに差し込んでくるようになるので眩しいです。暑さと眩しさ対策は必要かもしれません。

小串辺りから再び日本海を離れた後はもう見えなくなり、ついに観光列車の旅も終わりに近づいていきました。下関の手前では、○○のはなしのテーマソングの紹介がありました。ここで初めてその存在を知りました。

下関では大半の乗客が降り、それぞれの帰途へと向かっていました。

列車自体は下関でスイッチバックし、新幹線との乗換駅でもある新下関まで行きます。私はこの先も移動するので終点の新下関まで乗り通しましたが、下関~新下関の消化試合感が半端なかったです。それにしても大満足の観光列車でした。

3回目の小野田線と宇部新川の裏焼け

余韻に浸りつつ山陽本線で小野田へ。ここから小野田線に乗って宇部新川へ向かいます。廃止されるかもしれないから乗っておかないと、と思いながら初めて乗りに行った時には、まさかあと2回も乗りに来ることになろうとは思ってもいませんでした。そしてまた今後も来るかもしれない。

個人的に嬉しかったのが、3回目にしてようやく妻崎~居能の区間にある、厚東川を渡る橋の上からの眺めを撮れたことです。河口の方を広く見渡せるポイントで、良いなと思っていました。

宇部新川の駅構内には、東京五輪に出場する山口県出身選手の試合日程表が貼ってありました。卓球の石川選手、柔道の大野選手もそうなんですね。

前日に引き続き空が美しい紫色に染まっていきます。夕刻の宇部新川の駅前です。近くの居酒屋で晩ご飯にしてこの日はおしまいにしました。

前半2日間が終わり、次は3日目の山口線で津和野方面へ行く話からスタートします。そして再び日本海側に出て松江方面へ!まだまだ良い景色が待っていますよ。

後篇につづく…。




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近場の名勝をめぐってゆったりする旅にしました。


今回使ったのは「もうひとつの京都周遊パス」の、海の京都エリア版です。京都丹後鉄道や周辺のバス、観光船も2日間乗り放題で3,000円という時点でかなり安いのですが、当該エリアまでのJR乗車券と特急券(往復分)を呈示すると、なんと1,000円で買えてしまうのです。これは使うしかない!

ということで今回は、京都丹後鉄道に乗って周辺の観光地を回る旅行を計画しました。なお「もうひとつの京都周遊パス」は、2022年3月21日まで発売再延長となっています(記事執筆時点)。京都府北部の観光のお供に、ぜひ使われてみては。


普段の列車メインとは違って気楽に行く回です。本数があんまり多くはないのと乗りたい列車があるので時間は決めていますが、それ以外はざっくり。今までで一番、「普通の」観光旅行として紹介できる内容かも…?


何に乗って、どこへ行ったか

● 主なJR路線:山陰本線
● 主な私鉄路線:京都丹後鉄道
● 主に行った場所:智恩寺、天橋立、笠松公園、智恵の湯、舞鶴赤レンガ倉庫群、城崎温泉
● バランス:[観光] ★・・・・[鉄道]


◆Day 1◆ 京都丹後鉄道あおまつ号に乗る

京都駅から山陰本線の特急はしだて号でスタート。そのまま乗れば天橋立にすんなり到着できますが、「もうひとつの京都周遊パス」を買いたい&京都丹後鉄道あおまつ号に乗りたいので途中の福知山で下車しました。

山陰本線の園部~綾部はカーブが多く距離のわりに時間がかかります。綾部から福知山は複線かつ直線で、すぐに到着しました。


福知山で周遊パスを買ってあおまつ号へ!水戸岡鋭治氏のデザインで、他にあかまつ号とくろまつ号があります。あおまつ号は自由席で追加料金なしで乗車可能。ここから乗るのは福知山から宮津(宮福線)を経由し天橋立まで行く便ですが、それ以外の区間を走るものもあります。

京都丹後鉄道のホームに行くと既にあおまつ号が停まっていました。外観はこんな感じ。車内はわりと混んでいました。

宮福線はトンネルが多く直線的で、山陰本線の園部~綾部よりも速く走れていると思います。のどかな田園風景を見ながら酒呑童子(しゅてんどうじ)伝説のある大江山を過ぎて、ターミナル駅の宮津に到着しました。

宮津~天橋立は一駅だけの区間ですが、線路方向の都合上、宮津でスイッチバックして進みます。ここからは日本海が見える区間です。一駅だけなので5分ほどで到着。

上の写真は天橋立駅の外観です。改札横に観光案内所があるため、手ぶらで来ても全然問題ありません。今回は私も「天橋立の周辺で4時間ぐらい何かする」ぐらいしか考えてこなかったので、案内所でいくつかパンフレットをいただいて出発しました。

地図を見てまずは近くの智恩寺へ行ってみました。所々に植わっている松、雰囲気があって良いですね。

御堂の廊下を歩いていて目に付いたのが大量の千社札!どうやって貼った?と思えるものも。扇型のおみくじがあったので記念に引いてみました。結果どうだったかしら…。


日本三景・天橋立と観光船

それでは満を持して天橋立へ!実は一度来たことがあるので再訪です。まあ来たのが15年ほど前であんまり記憶がなく、半ば初めてのようなものです。

日本三景の一つということで、残り二つは厳島神社と宮城県の松島ですね。厳島神社も訪れたことがありますが、松島は列車の車窓からしか見たことがないのでいつか一度ちゃんと見て回ってみたいと思います。

天橋立は宮津湾に形成された砂州(さす)で、対岸まで陸続きで歩くことができます。歩いて渡ってみようかとも考えましたが、15年前に歩いたことを思い出したのと、そもそも歩く気分でもなかったので今回はナシに。

ちなみに砂州のように(ほぼ)陸続きになっていない地形は砂嘴(さし)と呼ばれます。北海道の野付半島などが有名ですね…どうでもいい話でした。

今回は周遊パスで乗り放題になっている観光船に乗ることにしました。なお通常料金では片道600円です。

カモメのえさとしてかっぱえびせんが売られていました。小腹の空いていた私は自分のおやつ用に買おうかとも思いましたが、100円玉を切らしていたため結局買わず。他の乗客で買われている方はいました(もちろんカモメ用です)。

カモメはよく知っていると見えて、出航してしばらくするとたくさん飛んできました!手すりまで降りてきてかっぱえびせんをつまんでいきます。乗客一同、カモメに夢中です。

一方、天橋立を眺めている人はほとんどいませんでした。これでは天橋立が浮かばれないので船から見た写真を一枚。少し離れて見てみる天橋立もまた違った趣があって良いですよ。

12分ほどで対岸に到着です。


笠松公園から天橋立を見下ろす

船から降りてしばらく歩き、ケーブルカーで笠松公園へ向かいました。ケーブルカーに乗ったら、上向きに座るか下向きに座るかがあると思いますが、皆さんはどっち派でしょうか?私は下を眺めるに限ります。

出発して少しすると視界が開けて、眼下に天橋立が見えてきます。そして…終点の笠松公園の展望台からは天橋立の全景を見渡すことができました!

展望台の横で団子を食べてまったり。ケーブルカーの横にはリフトがあり、帰りはせっかくなのでリフトにしました。眼前に天橋立を望みつつ穏やかな風を受けて気持ち良かったです。

天橋立駅の方に戻ります。帰りも歩く気分ではなかったので再び観光船へ。今回は普段のように無理に体力を削るようなことはしないと決めています。ちなみに帰りの観光船にももちろん大量のカモメがやって来て、えびせんをつついていました。目ざとい。


団子だけではさすがに足りずお腹が空いてきたので、近くにあった「cafe du pin 千歳」でサーディンサンドをいただきました。梅肉と大葉でさっぱりと、そしてキュウリの食感のアクセントが良かったです。

普段こういうcafeに行かないので、「映える」ように撮る技術も食レポ術もゼロです。すみません。でも美味しかったですよ!

天橋立観光の〆には、駅のすぐ横にある智恵の湯へ行ってみました。

まだまだ時間あるやろ~と余裕をこいていたんですが、次の列車までさほど時間がないことに途中で気付いてかなり焦りました。慌てて上がって駅まで向かいました。


京都丹後鉄道あかまつ号で舞鶴へ

さてここからはあかまつ号に乗車!全車自由席ですが、定員制のため整理券550円が必要となります。ホームページなどから事前予約も可能です。

乗ったのは西舞鶴行き。走行中に随時アテンダントさんが沿線の紹介をしてくれました。

宮津~西舞鶴(宮舞線)は日本海沿いを走る区間が多く、壮大な眺めを堪能できるポイントが多いです。あかまつ号では眺めの良い場所で一時停車してくれます。もう少し雲がなければ、とも思いましたが贅沢は言いません。

車内販売で地ビールを注文してご機嫌に。缶バッジがもらえました。

宮舞線の有名スポットで外せないのは由良川橋梁です!まるで川か海の中を進んでいくかのような感覚になる、とてもシンプルな鉄橋です。

ちなみに鉄橋を外から眺めるとこんな感じ。水面が近い!

上の写真では一部だけしか写っていないですが、実際はそこそこ長いです。河口に近いので川幅も広いんですね。

由良川橋梁を渡り終えると海の景色とはお別れです。代わりにしばらく由良川が並走して、終点の西舞鶴で京都丹後鉄道はおしまい。楽しかったです!


海軍ゆかりの赤レンガ倉庫群

西舞鶴からJR舞鶴線に一駅だけ乗って、東舞鶴に到着しました。北側の出口から目抜き通りを進んで左に折れると赤レンガ倉庫群が見えてきます。見ていると何やらタイムスリップしたような気分になります。

旧日本海軍が建てたもので、映画などのロケでも使用されているとのこと。何気なく見ていましたが歴史ある建物なんですね。中には入れない倉庫でもかなり近づいて眺めることができました。


見て回っているうちに雨が降ってきてしまい、そこそこに切り上げて夕食にしました。海に近いので海鮮、という選択肢もありますが今回は「松栄館」にて洋食をいただきました!往時の海軍料理を再現したメニューを提供しているレストランです。

注文したのは「シチューハンバグ」。これが何とも柔らかく味付けも絶妙、めちゃ美味しかったです!麦飯とポタージュ、サラダも付いて大満足の夕食でした。もう一度食べたいリストに入りましたね。

この日は健全な時間に(?)移動も観光も終え、日頃の疲れが溜まっていたのもあり珍しく22時前に寝ました。普段の一人旅ではこんなにゆるゆるすることがない…。


◆Day 2◆ 青色の列車を乗り継いで豊岡方面へ

お宿の朝食バイキングで海軍カレーをいただき、朝から既にご満悦。小雨が降っていましたがなんのその、足早に駅の方へ向かいました。

朝の東舞鶴駅前の目抜き通りはほとんど人通りがありませんでした。西舞鶴まで一駅乗って、京都丹後鉄道での旅を再開します。まずは宮津まで。


青色の列車」ということでまたまた、前日に引き続きあおまつ号に乗車。ちょうどこの西舞鶴からの便が時間帯的にも良かったので乗りました。まだ朝の8時過ぎです。

前日は混んでいたので撮れていませんでしたが、これが車内の一部の様子。特産品の陳列棚といい、ソファのような座席の背もたれの山なり感といい、まさに水戸岡氏という感じ!

今回のお供の「もうひとつの京都周遊パス」で、車内販売の丹鉄珈琲を一杯飲むことができます。このあおまつ号の車内販売を当てにしていましたが、販売開始が9時からで使うことができませんでした。残念。

西舞鶴を出てすぐ横にある留置線には「タンゴエクスプローラー」が眠っていました。京都丹後鉄道の前身である北近畿タンゴ鉄道時代の特急車両で、今は稼働する機会もなく劣化が進んでいます。

宮津駅にある114kmCafeもまだ営業しておらず、丹鉄珈琲は結局飲めませんでした。昨日のうちに飲んでおいたらよかったな…。

乗り換え待ちの間に宮津駅周辺を散策。城下町ということで、写真の右側に見える川(大手川)は外濠として使われていたそうです。すぐ近くに河口があり、漁連の建物がありました。海が近い!

駅に戻り、たんごリレー号で宮津~豊岡(宮豊線)に乗ります。途中の網野まで特急で、網野から先は快速になる列車でした。そのまま乗り続けて豊岡まで行くことができます。

列車は「丹後の海」車両で快適!北近畿タンゴ鉄道時代に造られた「タンゴディスカバリー」車両の内装外装をリニューアルしたものです。デザインはもちろん(?)水戸岡氏。

こちらが車内の様子。良いデザインだとは思うのですが、窓の内側に木枠を取り付けてしまったせいで窓側の肘掛けが窮屈で仕方ありません。もう少し何とかならんかったか。

両側の車窓に田園風景を見ながら快走し、終点の豊岡に到着しました。日曜ではありましたが列車はガラガラでした。


城崎温泉でダラダラ

先にお断りしておきますが、2日目後半は書くことがほとんどありません。城崎温泉でダラダラしただけなので写真も少なめ。それっぽい写真を何枚か並べて終わりにしようかと思います。たまには良いでしょう。

豊岡からJR山陰本線に戻り、城崎温泉まで2駅乗車。1両のワンマン気動車に乗って12分ほどで着きました。

城崎温泉の駅を出たら早速右手の温泉街の方へ。「開湯1300年」というのは相当なインパクトですね。歴史を感じます。

城崎温泉にも数年前に一度来たことがあります。当時は日本人も外国人も、大勢でごった返していたように思いますが、このご時世ということで人出はそこまで多くありませんでした。

川と柳の図。城崎温泉といえばこれですね!

城崎温泉には7つの外湯があり、前に来た時は4つに入った記憶があります。今回はせっかくなら前に入らなかった外湯へ行こうと、1,300円で1日パスを買って、地蔵湯→御所の湯→さとの湯→柳湯の順に回ってみました。

…と意気込んでみたものの、前に入った外湯がどこだったのか完全に忘れてしまっていました。そして入るたびに何となく蘇る以前の記憶…。まあ良いでしょう。風呂に入って、ご飯食べて、ちょっとうとうと、素晴らしい休日でした。


帰りは豊岡から京都丹後鉄道を経由して京都まで。豊岡から久美浜まで2駅だけ快速として走り、そのまま特急はしだて8号となる列車に乗りました。車両はまたしても「丹後の海」です。終点の京都まで3時間強、乗り通して帰って来ました。今回はこれでおしまいです。


天橋立と城崎温泉をメインに舞鶴もちょっと見て回った今回の旅。たまには近場でゆったりするのも良いですね。現実に戻ってくるのが嫌になります!

次は、山陰の日本海の絶景を満喫した話を書きます。




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前篇からのつづき。後篇は筑肥線の続きからスタートです。

旅の後半では長崎県へ。前半は乗りまくりましたが後半は観光の比率を少し高めにしています。早速始めましょう…!


何に乗って、どこへ行ったか 【後篇】

● 主なJR路線:筑肥線、大村線、長崎本線、鹿児島本線
● 主な私鉄路線:松浦鉄道、島原鉄道、長崎電気軌道
● 主に行った場所:平戸城、平和公園、新地中華街
● バランス:[観光] ・・★・・[鉄道]


◆Day 3◆ 松浦鉄道で「日本最西端の駅」へ

3日目の朝はまず筑肥線で伊万里を目指しました。途中の山本から伊万里は前年に乗っていますが、前年とは違って進行方向左側に座ったため、新鮮な気持ちで景色を楽しむことができました。左右のどちらに座るか?も重要な要素です。

伊万里からは松浦鉄道に乗り換え。前年は有田方面に乗っていて、今回は北松浦半島を一周する佐世保方面に乗りました。徐々に名前に浦やら浜やらが付いている駅が増えてきて、海の近くであることを実感できますね。

途中の松浦では複数の乗客の乗り降りがありましたが、他の駅ではそれほどでもなく。伊万里から1時間ほどでたびら平戸口に到着しました。


たびら平戸口駅は「日本最西端の駅」としてアピールしていますが、厳密に言えば沖縄のゆいレールの那覇空港駅が最西端です。なので「モノレールでない路線」という条件を付けた場合の最西端ですね。

記事執筆時点では愛媛県と並んで沖縄県も未踏の地なので、今のドタバタが収まったら一度行ってみたいです。また計画します。

たびら平戸口駅には「鉄道資料館」と題された国鉄時代の資料館、もとい駅事務室が隣接していて、そこで自転車を借りることができます。私もレンタサイクルに乗って、平戸を目指していざ出発!

ちなみに今回は食べませんでしたが、駅にはちゃんぽんのお店もあります。海鮮の美味しいちゃんぽんだそうなので、こちらも行かれてみては。


目の前に現れたのは平戸大橋。Day 1の若戸大橋もびっくりの赤くて大きな橋です。「日蘭胎動の地」の碑を横目に進んでいきます。

平戸大橋を自転車で快走!…としたいところですが、この橋の上では自転車から降りて押し歩きしないといけません。ちょっと面倒くさい。

でも橋からは綺麗な景色が見えます。ゆったり歩いて渡るのも良いですね。

橋を渡り終えたら走行再開。長崎市は高低差のある坂の多い場所として有名ですが、平戸も同じく坂がたくさん。電動アシスト自転車で助かりました。


平戸の街を自転車でぐるぐる

平戸港周辺は観光地として整備されており、電柱や電線が排されています。どことなく漂う異国情緒が旅情をかき立てます。

平戸港周辺を一通り回ってから旬鮮館へ。いかの活け造りと刺身を美味しくいただきました。ゲソがまだ少し動いてる!海の近くは新鮮な魚介類が豊富ですね。

オランダ商館やザビエル教会を見て回り、「寺院と教会の見える風景」にも行ってみました。確かに不思議な光景です。平戸城も近くにあり、いったいどういう場所なんや?という気持ちになります。

平戸と大島を結ぶフェリーとオランダ商館の風景。フェリーの左には常燈の鼻と呼ばれる燈籠もあり、ここでも和洋が混在しています。

平戸城にも登っておきましょう。上から眺める平戸の街もまた良し。上では風が吹き抜けて気持ち良いです。

ご飯と観光を終えてたびら平戸口駅に戻りました。全部で4時間ほどですがめちゃくちゃ日焼けしました。腕がヒリヒリする。

列車を待つ間に鉄道資料館の中も詳しく見てみました。鉄道界隈の有名人のサインが飾ってあり、やはり(かつての?)最西端の駅としてのアピールは充分です。

松浦鉄道の続きで佐世保行きに乗車。たびら平戸口からは自分だけしか乗りませんでしたが、西田平や江迎鹿町から学生がたくさん乗車してきました!下校ラッシュ状態であっという間に満員になりました。学生たちに交じって謎の成人男性が一人という構図…。

佐世保に近づくと学生以外の乗客も。北佐世保からは路地裏かつ小高い丘を走っているような感覚になります。長崎や平戸と同じく急坂が多いです。


シーサイドライナーと島原鉄道に乗る

佐世保から大村線経由のシーサイドライナーに乗りました。新型のYC1系が停まっていました。国鉄型のキハ66系・67系を置き換えた形式ですが、私としてはキハに来てほしかったなという気持ち。行った2021年6月がちょうどキハの最終運転月だったんですよね。

2両編成の片方の車体中央に謎の設備があり、座席が少なく車内は狭かった印象です。ただ、ディーゼルとは思えない静かさでした。

画像11

早岐(はいき)駅から大村線に入ります。発車まで時間があったので車外に出てみると、留置されているキハ67系のシーサイドライナーが。これこれ、これに乗っておきたかったんですよ!結局乗れずじまいでしたが…。

ハウステンボスを過ぎ、小串郷や川棚あたりから海が近くなり綺麗に眺めることができました。

彼杵(そのぎ)駅で発車を待っていると、前方から金ピカの列車が登場。「或る列車」でした。この観光列車は色目も雰囲気も、そしてお値段も豪華です。私には縁がなさそう。でもこうして旅行している間、特に狙っているわけでもないのに何らかの観光列車とすれ違うことが多いのは何かの縁か?


竹松の手前からは建設中の九州新幹線・西九州ルートの構造物が見えてきました。開業に合わせて、この大村線にも新駅が設置されるそうです。なお、今回開業するのは西九州ルートのうち武雄温泉~長崎の区間です。

終点の諫早に近づくにつれて乗客も多くなり、諫早に到着する頃には満員になっていました。そういえばもう帰宅ラッシュの時間帯です。

諫早からこの日最後の乗り鉄で島原鉄道へ。学生たちがたくさん乗っていて混んでいたので、後方展望をすることにしました。

だんだんと、夕陽が綺麗に見える時間帯になってきました!干拓の里に日が沈んでいきます。もうすぐ夜です。

進行方向右側の雲仙岳は雲がかって見えにくかったですが、逆側の諫早湾はよく眺めることができました。「日本一海に近い駅」とされている大三東(おおみさき)駅も途中で通ります。ちなみに「日本一海に近い駅」は、JR信越本線の青海川駅などもアピールしていますね。「日本一」は大変です。

それにしても島原鉄道、片道だけでも1時間半ほどがかかります。時間帯が夜というのもあって体力的にキツかったです。それと、一年以上前に組んだ行程だったので、列車の時刻が変わっていて焦りました。


終点の島原港からそのまま折り返して、この日は諫早で宿泊しました。


◆Day 4◆ 生まれ変わる最中の長崎駅

諫早駅の構内は、新幹線開業に向けて綺麗に整備されていました。実は九州新幹線・西九州ルート(のうち武雄温泉~長崎)の方が、北陸新幹線の敦賀延伸よりも開業(予定)が早いんですよね。私の住んでいる関西では九州のことは話題に上らないのでなかなか実感がありません。

諫早から長崎方面へ。長崎本線に乗車しますが、長与経由線と市布経由線があります。長与経由線は海岸線沿いを走り、市布経由線は山中をトンネルで突き抜けるルートとなっています。

市布経由線は帰りに特急かもめ号で通過するので、朝は長与経由線に乗って行きました。乗客はそこそこ。ここもYC1系でした。

途中の喜々津から市布経由線と分岐し、海の近くへ進んでいきます。

浦上の手前から市布経由線が近づいてきて並走しました。高架区間に入り、終点の長崎に到着しました。10年ほど前に一度来て以来の2度目でしたが、駅はイマドキの高架駅になっていました。当時はまだ地上駅でしたね。

そして!ホームを歩いているとまさかの光景が。いなくなってしまうキハ66・67系が3編成もいるではありませんか。10年前に乗ったことがあるとはいえ、やっぱりもう一回乗っておきたかったところです。仕方ないので写真だけでも。

駅の南側では新幹線ホームが整備されているところでした。こういう風景も今ならではです。

なお旧ホームは通路となっていました。そういえば昔来たときはこんな感じやったかな?線路はもう剥がされていて後は往時の面影をわずかに残すのみです。

路面電車の電停は旧ホームとは近かったですが、新ホームになってから少し距離があるため歩かないといけません。乗り換え時間がギリギリの時は注意したいですね。


長崎観光と路面電車乗りつぶし

ちなみにこの日はもう4日目、そう「旅名人の九州満喫きっぷ」は既に有効期限が切れています。路面電車に乗るにも使えないので、JR長崎駅の改札を出た所にあった仮設のインフォメーションセンターで「電車一日乗車券」を購入。500円で乗り放題です(2021年9月現在)。


せっかくなので乗りつぶしに出発。赤迫行きには長崎大学への通学で乗っていると思われる学生が多かったです。車内には、吊り革などにつかまる時のための使い捨て手袋も置いてありました。

赤迫から折り返して途中の大橋で下車。道路との交差点には遮断桿はなく、一時停止で対応しているのが新鮮でした。

大橋電停から10分ほど歩いて平和公園へ。地図で見るとすぐ到着するように見えるのですが、途中の坂が強烈でした。素直に平和公園電停から行くべきでしたね。そこからだとエスカレーターがあるので…。長崎の坂をナメてはいけません(?)。

そして平和祈念像の前に出ました。前年に行った広島・平和記念公園の時と同じような心持になります。落ち着いた空間でした。

続いて蛍茶屋、崇福寺、石橋の順番に、各路線の終点まで乗ってみました。詳しくは路線図をご覧いただければと思います。本数は多めであるものの、思いのほか時間がかかりました。乗りつぶし目的の方は若干ご注意を。

途中の市民会館電停の交差点では新旧揃い踏み。最新の低床車と昔ながらの車両がすれ違います。

めがね橋も観に行ってみました。もう少し水があれば真ん丸に見えたかも?堤防の石壁に埋め込まれている「ハート型の石」のところでは、カップルが写真を撮っていました。こういうちょっとした仕掛けも面白いですね。

大浦天主堂と、ちょっとだけ海も見えるアングル。石橋電停から、こちらもキツい坂道と階段をいくつか上り下りして辿り着きました。長崎の観光には足腰の丈夫さも必要かもしれません。

上の写真からも分かるかと思いますが、天気は下り坂。お昼のために降りた新地中華街で大雨になりました。昼ご飯にはちゃんぽんをいただきました。

お店を出てもずっと大雨だったので出島観光は諦めて長崎駅へ戻りました。お土産を買って、ついに帰途に就きます。


特急かもめと博多南線で〆

長崎からは特急かもめで博多まで一直線。2022年に開業予定の新幹線の列車名に「かもめ」を譲るため、乗るならもう今しかありません。

JR九州では、7日前までなどにネットで列車を予約すると割引のある区間があります。長崎~博多ならほぼ半額になってとてもお得!列車に乗る予定が決まっているならぜひ使ってみてください。

上にも書いたように、特急は市布経由線を通ります。こちらは長与経由線と違って駅間がトンネルばかりで、あっという間に諫早まで到達しました。

諫早からは進行方向右側に有明海を望みつつ、田園地帯の中を飛ばします。佐賀や鳥栖を通ってしばらくすると終点の博多に到着。これは確かに、佐賀県が新幹線ではなく特急存続で良いではないかと主張するのも頷けますね。いろいろといざこざがあるようです…。


博多からは今回の旅行の最終目的地、博多南を目指します。新幹線回送線を活用した博多南線に初めて乗りに行きました!

乗ったのは通勤通学の時間帯で、車両によってはデッキに立客がいるほど。ここまで需要があるとは思っていませんでした。

終点の博多南には10分弱で到着。短い時間ですが、乗車券と特急券合わせて300円で新幹線車両に乗れるのは楽しいです。

博多南駅のある地域は鉄道空白地帯で、博多南線が完成して利便性が格段に上がったそうですね。片道300円、10分ならちょっとしたお出掛けにも使いやすいのでは。

車内からは車両基地が真横に!私はそれほどでもないですが、新幹線好きの方なら一日中見ていられるかも?

博多まで戻ってからそのまま関西へ、山陽新幹線を乗り通すのは8年ぶり。EX予約で貯まってたグリーンプログラムのポイントでこっそりグリーン車に乗ってみました。快適!

進行方向右側に座り、途中の徳山で工場群や、広島ではマツダスタジアムで野球をやっているのが見えました。宵の口で灯りもちょうど良い雰囲気に。博多から約2時間半で新大阪に到着し、無事に帰宅しました。


今回も(特に前半)いろいろな路線に乗れて面白かったです。今度は九州中南部へ…と行きたいところですが、続けて同じ地域に行くのもあまり面白くないのでしばらく置きましょう。九州にはまたそのうちお世話になります。

次は、天橋立と城崎温泉に行った話を書きます。




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