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Welcome to my blog!! 10年ぐらいほったらかしでしたが、2021年2月にまさかのリニューアルオープン。
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影の薄い地域だと思って侮るなかれ、美しい景色の連続でした。


今回は、前年の同時期に行こうと画策していた分をほとんどそのまま持ってきています。前年は各地のイベントや臨時列車が相次いで中止となり、やむなく旅程を変更したのでした。今回はそのリベンジです。

基本的には青春18きっぷを使いましたが、効率的に行きたい所では新幹線や特急に課金しました。山陽新幹線の直前割で、ひかりとこだま限定ながらも新幹線が圧倒的に安くなったのもインパクトが大きかったです。


このところ、旅行に行くたびに写真の枚数が増えているような気がします。心を打つ場面の連続で、あれもこれも残しておきたくなるんですよね。時々写真を見返して思い出に浸るのも楽しいです。そんなわけで今回も、内容が多くなって前篇と後篇に分かれてしまいました…。

何に乗って、どこへ行ったか [前篇]

● 主なJR路線:山陽本線、美祢線、山陰本線、小野田線
● 主な私鉄路線:なし
● 主に行った場所:松下村塾、松陰神社、明倫学舎、萩城城下町
● バランス:[観光] ・・★・・[鉄道]

◆Day 1◆ 厚狭駅周辺を散策する

上にも書いた山陽新幹線の直前割を使って、こだまで新山口までゆっくりと進みました。3時間半はさすがに長いなと思いますが、普段は猛スピードで通過してしまう駅を観察できるのが面白かったです。自由席よりも指定席の方が混んでいた印象。

ゆったり本でも読みつつ移動するのもオツなもんです。混んでいた指定席は岡山でそこそこ空きました。

新山口で在来線に乗り換えて、ここから青春18きっぷの登場です。入鋏印のインクが存外多くて大変でした。インクを吸わせるためのレシートを財布に常備しておけばいいということを最近やっと学習したので、遠出する際にはなるべく捨てないようにしています。


新幹線の駅でもある厚狭(あさ)駅で下車。ここから美祢線(みねせん)に乗るのですが、発車までしばらく時間があるのでお得意の周辺散策に出掛けました。何とも昭和風の駅舎が良いですね。

駅前には寝太郎像なるものがありました。寝太郎がどういった人物なのかはよく分かりませんが、この辺りでは有名なようです。調べてみるとどうやら民話の登場人物らしいです。

駅に置いてあった散策マップを見つつ歩きます。お昼を食べようかと思っていたお店は閉まっていたので諦めて、少し古い感じのする街並みを見ながら歩いていました。一人旅あるある(?)の昼食難民です。また後でどっかで食べようかしら…。


途中で橋の上から美祢線の写真を撮れそうな場所を見つけ、ちょっと待って一枚撮ってみました。雲がまさに夏のそれ!

個人的に思い通りの写真が撮れて喜んだのも束の間、厚狭駅で折り返すこの被写体に乗らなければならないため大慌てで駅に戻りました。

美祢線に乗って長門方面へ

折り返しの仙崎行きは座席が埋まるほどで、そこそこの乗車率でした。発車直前に乗り込んだ私はもちろん空席に恵まれず、仕方がないので後方展望で楽しむことにしました。

厚保(あつ)駅はさすがに読めません。あほ…かと思っていました。すみません。厚狭川と並走しながらどんどん北へ進んでいきます。

写真は途中の重安駅。いかにも夏の田舎の駅という感じで、どこか懐かしい気持ちになりますね。人間のたくさんいる地域に住んでいる身からすると、少し心が落ち着きます。

思いのほか直線区間も多く、スピードアップする区間もありました。長門市手前の長門湯本周辺では、その名の通り温泉街のような雰囲気に一気に切り替わって驚きました。ここの温泉にも一度入ってみたいです。


長門市駅に到着し、さあ駅のレンタサイクルを借りるぞ…と意気込んでいたところ、まさかの6月末で廃止されていたことが判明!ぜひ7月まで営業していてほしかったものですがどうしようもありません。こうなれば徒歩です。

駅の出口から15分ほど歩くと海が見えてきました。少し前までは瀬戸内海、しかし今や日本海が目の前に見えています。南北移動を実感する瞬間です。

ぐるっと回って長門市駅の南側の方へ行きました。海が近いといえど真夏の炎天下を歩くのはしんどい。

駅前に「WAVE」なるショッピングセンターを見つけましたが、どうもひと気がない…と思って見てみると、2年前に閉館したとのことでした。いかにも昭和な構造の建物。往時の賑わいに思いを馳せつつ横を通りました。

結局昼ご飯は無かったことになり、駅に戻って次の列車に乗り込みました。

山陰本線の閑散区間から見る夕陽

長門市から山陰本線で島根県の益田まで乗ります。日本海の近くを走るので進行方向左側に座って眺めることにしました。長門市~益田は山陰本線の中でも特に本数の少ない区間で、「山陽本線」と対をなす幹線ながらかなりのローカル線感を醸し出しています。

早速見えてきた海の景色を眺めながら進んでいきます。長門から萩は思っていたよりも近く、また思っていたよりも街並みが続いていました。市街地がのっぺり広がっているイメージ。

このローカル区間にある有名な撮り鉄ポイントと言えば惣郷川橋梁ですね!沈んでいく夕陽をバックに、惣郷川(そうごうがわ)橋梁を渡る列車を撮影するのが定番のようです。もちろん車内からも美しい夕陽を見ることができますが、あっという間に通過するのでうまく撮るのは難しかったです。

益田の手前の海岸付近を走っている頃にちょうど太陽が沈んでいきました。ただ肝心のそのタイミングで雲に隠れてしまったのが残念。でもその後まだ赤味がかっている空は得も言われぬ美しさでした。

益田駅前には思いのほか飲食店もたくさんあり、海の幸と地酒をいただいて初日は終わりにしました。

◆Day 2◆ 萩市内をめぐって明治期の風を感じる

旅先で迎える朝はなぜか、列車に乗り遅れることはないものの、いつも発車ギリギリになってしまいます。単に宿で過ごす時間配分をミスっているだけだとは思いますが、何十回と旅に出ていても未だにこんな感じです。

さてまずは益田駅から東萩駅まで、前日の夕方に乗ったルートを戻ります。前日乗ったということでそこまで目新しい景色もなく少しうとうと。木与駅近くでは海水浴に来ている人たちがいました。1時間ほど乗って終点の東萩駅に到着です。


このごろは駅からレンタサイクルで街歩き(街乗り?)をするのが便利だということに気付き、よく使います。東萩にも駅前にあるという情報をゲットして借りることにしました。

駅舎から既に城下町の雰囲気が漂っています。ローカル区間と思ってナメていましたが駅も駅前の街並みも立派です。

まずは松下村塾へ行ってみました。ここで偉人たちが学んでいたんですね!

ついでに吉田松陰の資料館である「至誠館」を見学して、彼の意志の強さというか、自分が正しいと思ったことを貫く力を思い知らされました。素直にカッコいい生き方だなと思います。私には到底無理ですわ…。


松下村塾は駅の東側の地域にありましたが、そこから松陰大橋(何でも吉田松陰が出て来ますね)でJR線を跨いで西側へ。西側は萩市の中心部といった雰囲気です。

しばらく自転車を漕いで明倫学舎へ向かいました。萩藩の先人たちがここで育っていき、つい数年前まで実際に小学校として使用されていたそうです。現在は観光拠点として再整備されています。私はこの外観に惹かれました。

校舎内は滋賀県にある旧豊郷小学校みたいなレトロな雰囲気。こんな部屋で会議なんかやってみたいですね。

偉人たちの生家が並ぶ城下町からも歴史を感じます。下の写真のように白い壁を見渡せるポイントもありますよ。

時間の都合で萩城までは行けませんでしたが、市内観光を楽しむことができました。駅を出発して3時間ほどで戻ってきました。

観光列車「○○のはなし」で海岸沿いを西へ

ここからが2日目の目玉、観光列車「○○のはなし」です!前年乗れなかったので一年越しに念願叶ったりですね。ちなみに「はなし」は「話」と、「萩」「長門」「下関」の各頭文字が掛けられています。「見て、聞いて、感じてみたい『はなし』」を、私も探しに出掛けるとしましょう。

ついに乗れるぞとワクワクしながら車内へ。列車は2両編成で1号車は和風、2号車は洋風の装飾になっています。場面や気分に合わせて車両を選ぶのも楽しいと思います。どちらも良い雰囲気なので、気力のある方は両方乗りに来てみては…?


私は2号車の座席を取りました。2号車はすべての座席が海側に向いていて、もう日本海を眺め放題です。ただし、1号車でも同じですが座席によっては座った正面に窓枠が鎮座しているという悲惨なパターンもあります!列車の公式ページに図が載っているので、必ずチェックしておきましょう。

ちなみに下の写真にもそんな座席があります。真ん中に見える窓枠ですね。私は、運良く窓が広い座席が残っていてそこを選べたので良かったです。

いよいよ発車というタイミングで、車内での飲料の販売がないことを知って急遽買いに行きました。乗る予定のある方はご注意ください。

お顔が写っているので載せませんが、一つ横の萩駅では観光協会の方々が、そしてもう少し先の長門市駅では駅員の方々が特製の幟を持って手を振ってくれていました!旅行に来たなあという気持ちになれるおもてなしです。


で、肝心の車窓から見える景色はと言うと…。いや、これは私の語彙力では到底説明できない素晴らしさでした。ひとまず写真をば。

…普通やん、と思われるかもしれませんが、カメラの画角に収まりきらないのです。とにかく窓が広く海が近い。実際には雄大な景色が眼前に広がっていました。

それによく晴れていたというのも大事な要素ですね。実を言うと東萩~長門市は前日に乗っているのでこの地点も通っているのですが、時間帯と天候の関係であんまり明るく見えなかったんです。


そんな細かいはなしは置いといて、車窓を楽しみます。しばらくして集落も見えてきました。この地域特産の石州瓦の風景です。赤褐色の屋根瓦が特徴的で、家屋が集まっている場所では見応え抜群でした。

発車して約30分で長門市に到着、ですが扉は開きません。ここからスイッチバックして仙崎方面へ進んでいきます。


山陰本線には長門市~仙崎の仙崎支線と呼ばれる区間があります。山陰本線ではありますが、運行上は美祢線と一体となっています。そういえば前日に乗った美祢線も仙崎行きでしたよね。

そして乗りつぶしのためには仙崎支線にも行く必要があるのですが、この「○○のはなし」は仙崎にも立ち寄ってくれるので乗り鉄にも優しいです!ただし立ち寄るのは新下関行きのみなのでご注意を。

途中停車で金子みすゞの故郷・仙崎を散策

長門市から5分ほどで仙崎に到着しました。ここでは30分停車するため、駅周辺を自由に散策することができます。到着前にはアテンダントさんが案内マップを配布していました。

他の乗客の皆さんは大半が「道の駅センザキッチン」へ向かい、軽食を買ったりお土産を買ったりしていたようです。私はそんな気分でもなかったので金子みすゞの生家の方へ歩いてみました。

金子みすゞはもちろん皆さんご存知ですよね。仙崎が生まれ故郷ということで、詩があらゆるところに貼り出されていました。写真は駐車場のブロック塀に貼ってあった、かの有名な詩です。

そしてこれが生家周辺だそうです。残念ながら記念館を見て回る時間はありませんでした。

のどかな昼下がりで、歩いているとつい時間を忘れそうになりました。乗り遅れるといろいろ大変なので時間に余裕を持って戻りましょう。

列車に戻ってもう一つのお楽しみの登場です。車内では飲料の販売はないと書きましたが、オリジナルグッズを販売するカウンターがあります。そこで事前予約していた「うきしま工房」のスイーツセットを引き換えました!

乗車の3日前までにお店に電話予約しておくと、発車後の車内でこういったスイーツやらお弁当やらを受け取れるシステムとなっています。スイーツは時間帯的にちょうど良かったです。

さらに西へ進んで下関方面へ向かう

仙崎出発後は絶景ポイントで停車してくれるというサービスも。前回行った京都丹後鉄道でもこうしたサービスがありましたね。ありがたいです。

少し進むと日本海をしばらく離れて、車窓から見えるものが田園風景に一変します。うきしま工房の生シューを頬張りつつ緑鮮やかな景色を眺めていました。注意しないとクリームがはみ出る。

途中の人丸駅と阿川駅では数分間停車するので、停まっている列車の写真を撮ったり、単に車外に出て気分転換したりもできます。ずっと乗りっぱなしにはならないので飽きませんね。

阿川駅横につい最近開業したお店「Agawa」では、地元の食材を使った物を買うことができます。店内は一瞬で大混雑になり、発車直前までお買い物を楽しんでいる方もいました。

難読駅として有名(?)な特牛駅にも停まります。「とくぎゅう」でも牛丼特盛りでもなく「こっとい」です。

そして再び日本海が間近に!とりあえずめちゃくちゃ綺麗です。一度乗りに来て実際に味わっていただきたい。ただ徐々に西陽がモロに差し込んでくるようになるので眩しいです。暑さと眩しさ対策は必要かもしれません。

小串辺りから再び日本海を離れた後はもう見えなくなり、ついに観光列車の旅も終わりに近づいていきました。下関の手前では、○○のはなしのテーマソングの紹介がありました。ここで初めてその存在を知りました。

下関では大半の乗客が降り、それぞれの帰途へと向かっていました。

列車自体は下関でスイッチバックし、新幹線との乗換駅でもある新下関まで行きます。私はこの先も移動するので終点の新下関まで乗り通しましたが、下関~新下関の消化試合感が半端なかったです。それにしても大満足の観光列車でした。

3回目の小野田線と宇部新川の裏焼け

余韻に浸りつつ山陽本線で小野田へ。ここから小野田線に乗って宇部新川へ向かいます。廃止されるかもしれないから乗っておかないと、と思いながら初めて乗りに行った時には、まさかあと2回も乗りに来ることになろうとは思ってもいませんでした。そしてまた今後も来るかもしれない。

個人的に嬉しかったのが、3回目にしてようやく妻崎~居能の区間にある、厚東川を渡る橋の上からの眺めを撮れたことです。河口の方を広く見渡せるポイントで、良いなと思っていました。

宇部新川の駅構内には、東京五輪に出場する山口県出身選手の試合日程表が貼ってありました。卓球の石川選手、柔道の大野選手もそうなんですね。

前日に引き続き空が美しい紫色に染まっていきます。夕刻の宇部新川の駅前です。近くの居酒屋で晩ご飯にしてこの日はおしまいにしました。

前半2日間が終わり、次は3日目の山口線で津和野方面へ行く話からスタートします。そして再び日本海側に出て松江方面へ!まだまだ良い景色が待っていますよ。

後篇につづく…。




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